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<ここが変だよ、政務活動費!>高級車を購入した「レクサス市議」は何が問題だったのか?

水野ゆうき[千葉県議会議員]

***

昨年の兵庫県の号泣県議に端を発し、一般市民にはいまいちよくわからない「政務活動費」が大きな注目を浴びるようになりました。今回は、大阪市議が高級車レクサスの購入費という不適切な支出をしたことが問題となっています。

そもそもなんでこんなに政務活動費の問題が起きてしまうのか。「ここが変だよ、政務活動費!」ということで、現役の県議としてわかりやすく解説もかねて、筆者の意見を書きたいと思います。

そもそも政務活動費というのは議会の中で、議員たちが自ら金額や使途を決めています。このあり方に関しては、これまでも筆者はテレビなどで、折にふれて変えるべきと主張してきました。同じ「政治家」という仕事をするにあたり、議会ごとに全くもって金額や使途が異なっているということ自体、どう考えてもヘンです。

そして、今回問題となったのは大阪市議の「車」です。

実は車のリース代を政務活動費として充てることができる議会は意外と存在しています。千葉県議会もその一つです。

しかし、あくまで政務活動をするにあたっての「リース代」であり、今回のような購入はNG。今回報道されているのは、購入費用の一部計80万8450円を政務活動費で支払い、それが不適切な支出だったとして全額を返還していたということです。

政務活動費を議会事務局に提出する際に求められる内容もこれまた議会によって異なります。領収書が不要な議会もあれば、逆に議会事務局の職員によって領収書含め相当細かいチェックが入り、全て公開する議会もあります。やっぱりヘンですね。

ちなみに千葉県議会は全国的にも厳しい方と言えます。筆者は県議1年目なので、まだ提出時期が来ていないのですが、先輩県議に聞くと、普通に職員チェックがしっかりと入るとのこと。

例えば按分比率もしっかりと面積等で計算をして計上し、絶対的に説明責任が果たせるようにしておくことが重要となります。

実は千葉県議会は、新人議員に対して政務活動費だけに関する研修を2回も実施しています。県議会となると実務者説明会となり、秘書や事務員の参加が多かったですが、筆者は自ら出席して数時間にわたる研修をしっかりと受けきました。もちろん筆者以外にも、多くの新人千葉県議も出席していました。

政務活動費は「議員個人」に支払われるものと「会派」に支払われるものがあります。その為、領収書等の宛名も異なってきます。ちなみに千葉県議会では口座も異なります。

よって議員個人に充てられた政務活動費を高級車レクサスの購入に充てたのであれば、これはご本人の責任となります。

ちなみに、筆者は無所属の一人会派であるため、何か問題が発生すれば、全ての責任を自分で負うことになります。しかし、政党に属している議員であれば(今回の場合ですと大阪維新の会)が、やはり提出前に会派の中でしっかりとチェックすることも重要になります。

政務活動費自体、複雑でややこしいため、筆者はもっと異なる手法を取るべきだと思っています。議会によって異なるとは思いますが、基本的な部分は共通しています。そこで、筆者としては政務活動費は次のようにすべきと考え、提案いたします。

  • 金額は自治体の規模からで異なるにせよ、使途は全国統一で良い。
    →政治家の行う仕事はみな一緒
    →自分たちで使うお金を自分たちで決めるから保守的になる。
  • 全ての議会が公開義務付ける。
    →税金だから当然。
  • 前払いは良くない。
    →返還するのがもったいないと思う議員が現れ無理に使おうとする。
  • 民間と同じように使った分だけ請求すれば良い。
    →いわゆる仮払い制度が良くない。

しかし、ひとつだけ言いたいことは、政務活動費は必ずしも余計なもの、不明瞭な予算などではない、ということです。政務活動費というものは、民間企業で言えば「経費」です。仕事をすれば経費が出るのは当たり前です。議員は個人商店のようなものですから、事務用品、電話、書籍、交通費・・・等々。様々な経費がかさみますので、必要不可欠な予算ではあることは間違いありません。

逆に、政務活動費を使ってない議員が偉いということにもなりません。むしろ、政務活動費を利用していない・・・という議員がいれば「本当に仕事しているのかな?」と疑問に思ってしまいます。

重要なことは、認められている使途・金額内で政務活動をするにあたって出費したお金を適正に処理すれば良い、というだけのことなのです。そんな常識的なことができていない場合に、号泣市議や今回のレクサス市議のような大きな問題へと発展してしまうわけです。

筆者は千葉県議選に出馬する意向を2月に決めたので、当時、市議として定期的に毎月計上していた新聞代等の2月分は計上しませんでした。本来はもちろん計上して良いのですが、やはり、市議を辞め、県議に出馬することを決意をした以上、道義的にも市議としての経費を要求することは筆者にはできませんでした。

今回の場合もうひとつ議論となっているのが「高級車」という点です。筆者の車はリーズナブルで小回り派なので(体も小さいですし)、大きな高級車を乗るという発想はありません。しかし、確かに高級車に乗る議員さんは多いことは事実。

もちろん、それがご自分のお金、私費であればなんら問題はありません。千葉県議会だとプリウスですら気が引ける、と話をしているくらいです。

しかし、何よりも政治家とは「一番最初に何故政治家になったのか?」ということを忘れてはならないと思います。政務活動を行うにあたり、またリース代として政務活動費から捻出するとしても、その政務活動で乗る車は本当に「レクサス」である必要があったのか、ということです。

蛇足になりますが、今回のレクサス市議の一件で、もう一つ付け加えるとすれば、当該の市議が報道の際に必ず「元モデル」市議とつけられる、という点です。これには、違和感を感じます。「維新の大阪市議」で十分だと思いませんか?

先月、週刊誌の被害にあった筆者も、「美人すぎる市議」的な付け方がなされましたが、こういったことは女性の政界進出の為には、メリットどころか、逆差別であると痛感しています。

結局こういった肩書きから、論点のすり替えに今後なっていかないようにしなくてはなりません。

 

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