- 2015年07月16日 19:18
農協法の改正は、多くの課題を抱える日本農業をまず考えた上で検討すべき
1/37月14日より、農業協同組合法の一部を改正する法律案の審議が始まりました。
今回の改正は、農協の中央会の監査権限について大きく報道されています。
審議の内容は、中央会の監査権限をなくし、各農協の独自性高め、農業に特化した収益性の高い組織にしていきたいというものです。
しかし、収益性の高い農産物の生産者は、農協を通さずとも売り先があり、現実は、農協が収益性の低い農産物の受け皿になっているのが実態ではないか。
私は、農協さえ改革すれば、農業の収益性が高まるものでもない。たくさんの課題を抱える日本の農業をまず考えたうえで、農協は政策的にどのような役割を担ってもらうのか。本質から目を背けない、改革を行っていく必要があります。
今回からが議論のスタートですので、次回以降さらに議論を深めていきたいと思います。
【議事録(未定稿)】
○山田太郎君 日本を元気にする会、山田太郎でございます。農協改革、私も農林水産委員にならせていただいて三年間、前半の方はたしかさんざん農協改革を毎回やらせていただいて、皆さんからもいろんな御意見、御批判もいただいたところでありまして、やっと農協改革、緒に就いたかなと思ったんですが、内容はこんな感じなのかということでちょっと失望感もあるところであります。
いろいろ農協改革に関しては立場の違いがあるとはいうものの、私も、今回の農協改革、何のためにやるのかなというのがさっぱり分からないというところでありまして、何回か機会をいただいておりますので、農協改革、それから農業委員会、いろいろ議論はありますが、今回は農協改革に絞って質疑を少しさせていただきたいと思っております。
まさに各委員の方から指摘がありました、今回の農協改革はあくまでも農家の所得を増やすんだと、こういうことを言っているんですが、私も、確かにどうしてこれで農家の所得が増えるのかさっぱり分からないんですね。
まず、そんな辺りから、もう一度整理する意味で、今回の改革で具体的に、例えば米のいわゆる農家さんがどうして今回の改革をすると所得が上がるのか、端的にというか、簡単で結構ですので、御説明していただけないでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これは衆議院でもいろいろ議論があったところでございますが、私が申し上げておりますのは、今回はいろんな農政改革を、需要サイド、供給サイド、バリューチェーンとやってまいりまして、それに対応してこのプレーヤーである農協等々の改革をやるということでございますので、農協の改革のみを取って、これで全て、これだけで所得が増えるということではなくて、あくまで必要条件といいますか、全ての改革相まってしっかりと所得を増やしていこう、そういう環境を整備していこうということでございます。
例えば、今、米ということで例に出していただきましたので、米、まさに水田のフル活用をしていくと。
そのことを、いろんな地域によって様々な条件が違いますので、例えば新潟の魚沼産のような高い品質の主食用米を専門的に作っていらっしゃるところもありますし、もう少し大規模なところで大規模な経営をやっていらっしゃるところもあるし、近くに畜産がいらっしゃるところで耕畜連携をされるところもあると。
それぞれの地域の特性に応じて農業者の方と農協がしっかりと話合いをしていただいて、この地域はこういうふうにやっていこうという方針を出していただく。
>それは全国一律でなくてもいいわけでございますので、まさに地域が創意工夫をして、農業者と話合いをすることによって持てる資源を最大限に生かして所得を増やしていく、こういう姿を描いておるわけでございまして、今回の法改正は言わばそのことを可能にする条件を整備すると、こういうふうに考えておるところでございます。
○山田太郎君 地域の固有の取組を頑張るということは分かるんですが、大きな今回の農協改革の目玉は中央会の廃止ということなわけですね。
そうすると、中央会というのがあったから地域の固有な農業の努力ができなかった、つまり中央会が全て悪いのか、中央会さえ廃止すれば個別の農家はもうかるのかということだとも思うんですけれども、今大臣からお話をいただいた内容と今回の農協改革とが必ずしも私は何かどうもしっくりつながらないのでよく分からないと思うんですが、中央会との関係において本当に中央会がその責任だったのかどうなのか、その辺り、いかがかも教えていただけないですか。
○国務大臣(林芳正君) そこも随分衆議院でも議論になったところでございますが、まさに何か中央会がいろんなことを阻んでおったので、中央会がなくなるとその障害が取り除かれて地域農協がいろんなことができるようになると、こういうことではなくて、昭和二十九年に中央会制度がそもそも導入されたのは、行政代行的な仕組みとして農協の経営を指導して、当時危機的な状況に陥っていたことを解消するということで導入をされたわけでございますので、昭和二十二年に始まった農協制度全体に加えて実は二十九年にこの中央会制度がそういう目的を持って始まったということでございますが、その目的としてきた危機的状態から回避をするという意味で、単位農協が一万を超えていた状況から七百程度に減少して大変に、先ほど儀間先生からもございましたような大きな規模の農協も出てきて経営も安定してきた、こういうことと、それからJAバンク法に基づいて信用事業については農林中金に指導権限が与えられている、こういうこともあって昭和二十九年に始まったときと状況が変わってきた、こういうことでございますので、その状況に合わせてこの改革をしたと、こういうことでございます。
○山田太郎君 政府の方は、大臣も含めて、農協というのは自主的に設立されているものだと、自己改革を求めるということを、実は私もこの改革に入る前からさんざん質疑に対しては答弁いただいていたんですが、であれば、何か今回の農協改革というのはちょっと中途半端というか、要は農協が本当に自主的な存在であればもう任せればいいというだけの話だと思うんですよね。
ただ、あるとすると、農協が持っている幾つかの特権というか優遇措置、これどうするかということだけきちっと議論をして、もしこれがなければ、民間の任意の団体に対してああでもない、こうでもないと言うのは一つ大きなお世話なのかなということにもなるわけでありまして、その辺の優遇措置というものも今後どう考えていくかということが本当は農協のあるべき姿を位置付ける重要なポイントなのではないかなと。>
優遇措置としては五つぐらいあるというふうに考えておりまして、独禁法のいわゆる二十二条ですよね、共同購買、共同販売。それから、一般法人に対して、二五・五%という法人税に対して一九%という安い、これは協同組合法によるところでありますが、法人税であると。
それから、組合員向けの配当に課税がないとか、それからもう一つ、これは大きいところだとも思いますが、農協以外の、金融機関の生保、損保との兼業禁止というのが除外されていると。
あともう一つ大きいなと思うのは固定資産税の免除という辺り、事務所と倉庫に対しては固定資産が免除されると、こういうことだというふうに思っております。
これそのものをどう扱うかという議論もあるんですが、もし農協がこういった優遇、もちろん共同購買、共同販売は組合としての機能でありますからそれは持たせるにしても、幾つかの優遇政策を見直せば、確かに自主改革に任せるというのも一つの筋でありますし、今後の農協改革のあるべき姿なのかなと、こんなふうに思うわけですが、そんなところで、ちょっと、この優遇のところだけ少し確認をしたいと思っているんですが、そのために今日総務副大臣にも来ていただいております。
その優遇の中では固定資産税の免除という辺りもあるんですが、実はJAさんといえば、非常に象徴的に千代田区の大手町に大きなJAビルが建っております。
それから、千代田区の平河町にもJA共済ビルが建っておるんですが、これ、実は固定資産の優遇を受けているようでございまして、年間幾らぐらいに当たるのか、この辺りを教えていただけないでしょうか。



