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リクルートの海外M&A総額、2015年上半期は1,000億近く

先日の国内の新規事業領域からの国内M&A予測記事に続いて、海外M&Aにフォーカスした記事を。東洋経済によると、今後2-3年(2015-2017年)で約7,000億円を投じてM&Aを実施していく戦略が発表されています。

決算資料から2015年に入ってからの海外買収案件の総額を積み上げると、6件で927億円となり、既に2015年上半期のみで総額1,000億円をM&Aに投じていることが明らかになりました。3年で7,000億という予算を考えると、順当な消化ペースといえそうです。

2015年通期決算資料やIRニュースから2015年に入ってからのリクルート海外M&A案件をまとめます。

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この「新規連結」のところが今回のまとめに相当します。

欧州版Open Table「Quandoo」(独)271億円

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リクルートは大きく「販促」と「人材」でセグメントを分けており、このQuandooは「販促」にあたります。2015.3.1に発表。ビジネスモデルはほぼOpen Tableですね。レストランへの送客課金です。

リンク先を見るドイツの企業ですが欧州でのシェアを伸ばしており、爆伸びしてます。

リンク先を見る本家のOpen TableはPricelineが2,300億円で買収していました。

リンク先を見るグルーポンヨーロッパのCEOが立ち上げたんですね。どうでもいいですが、左下の賢そうな人ですが、リブセンスの桂さんに似てますね。

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似てますよね。

美容予約の「Hotspring」204億、「Treatwell」47億

続いて美容。2015.5.1にイギリスの美容オンライン予約サービス「Wahanda(ワハンダ)」を展開する Hotspringを204億で、2015.6.5にオランダの美容オンライン予約サービス「Treatwell」を展開するTreatwellを47億で買収したことを発表(後者はHotspringを通した買収)。Hotspringは欧州1位、Treatwellは欧州2位の美容予約サービスのようです。

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Hot pepper Beautyのようなもんですね。こちらも順調に売り上げ伸ばしていますね。

リンク先を見る欧州の美容の予約化率はまだ1%。日本はここ数年で10%に上がってきています。日本の場合この上昇がほぼHot pepper beautyの成長を示しているといえそう。

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Treatwellは規模が小さいので詳細は割愛します。下記が販促領域のセグメント別とエリア別の表。この埋まっていない市場を今後リクルートがM&Aしていく可能性が高そうです。

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中国があまりないんですよね。そしてQuandooもWahandaもマイノリティー出資を先にして、M&Aに踏み切っています。リクルートのやり方として「マイノリティー出資→M&A」が方針の一つのようです。スタートアップ観点ではリクルートはIVPファンド3号にLPとして出資していますが、中国のM&A案件のソーシングの一環として張っていると見ることもできます。

人材派遣:豪州2企業360億、米国アテロ社45億

人材派遣領域も激しいです。豪州の総合人材派遣のChandler Macleod社を283億、IT特価人材派遣のPeoplebank社を67億、総額360億で2社を2015年1月に同時買収。市場シェアでいうとChandler Macleodが2位、Peoplebankが5位で、両社合わせるとリクルートグループが豪州の人材派遣領域で2位のシェアとなったようです。

リンク先を見る人材派遣領域は既にわりとM&Aを実施しています。「ユニット経営」を買収会社に「インストール」しってなんか洒落ているようななんというか。決算説明資料で使う文言なのかと。

人材派遣市場について筆者はあまり詳しくないのですが、買収先の両社ともさほど利益率が高くなかったのと、のれん代計上もあり、この買収後にリクルートの株価は少し下がったとニュースになっていましたが、その後半年でまた上がったり下がったりで2015年7月10日時点では3,580円で時価総額は約2兆円です。

その後さほど大きくはないですが2015年4月に米国の人材派遣会社であるAtterro社を45億で買収しています。2011年に買収した米国の子会社であるAdvantage Resourcingを通じての買収。

リクルートほど海外M&Aが活発な国内企業はあるか?

販促領域で512億、人材領域で405億という内訳でした。今後もリクルートのグローバルM&Aは加速していくと思われます。これだけ海外企業のM&Aに積極的な企業は国内のインターネット企業にはありませんね。楽天もここまではやらないでしょう。ヤフーとか海外M&Aやってもいいのではないかと思いますが、リクルートの特にインターネット領域(販促に相当する場合が多いと思われる)のM&Aには今後も本誌では注目していきたい。

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