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大手銀行は収益改善も地方銀行は悪化 「休眠預金」の活用が景気回復の後押しとなるか

大手銀行と地方銀行で収益状況の格差が生じている。そんな中、休眠預金を活用した施策に期待が高まっている。

 帝国データバンクが6月25日に発表したデータによると、国内の銀行の預金高は増加したが、貸出金利息(収入)から預金利息(支出)を差し引いた収支は大手銀行は増加したものの、地方銀行などは減少した。そんな中、長い間引き出しや預け入れなどの取引がされていない「休眠預金」は毎年、数百億円規模で出現しており、預金活用が今後の経済情勢に影響を与える可能性もある。

 同社は、国内主要112行(大手銀行7行、地方銀行64行、第二地方銀行41行)の2014年3月末および2015年3月末時点の預金、貸出金、2014年3月期、2015年3月期の預金利息(支出)、貸出金利息(収入)の推移について調査・分析した。

 預金は658兆2,324億8,800万円。2014年3月末比で29兆4,381億3,300万円増となり、3業態すべてで増加した。預金利息(支出)は、大手銀行が増加した一方、地方銀行、第二地方銀行は減少した。貸出金は481兆537億5,300万円で2014年3月末比で21兆2,760億7,800万円増となり、3業態すべてで増加した。しかし、貸出金利息(収入)は、大手銀行が増加した一方、地方銀行、第二地方銀行は減少し、地方銀行、第二地方銀行の利ざや確保が厳しい状況であることが判明したとしている。

 同社は「各種金利の低迷状態が続く中、アベノミクス効果などに伴う業績改善が上場企業、大企業を中心に波及し、それらの企業と取引する大手銀行が融資、預金を徐々に伸ばす一方、地元大手、中小企業向け融資を中心とする地方銀行、第二地方銀行は、新規融資先の開拓、金利交渉など、資金運用が思い通りに進んでいない現状がうかがえる」と分析した。

 大手と地方の銀行で収支の格差が生じている現象が浮き彫りになったといえる。景気回復の兆しが見えるものの、ここでも大手と中小、中央と地方での温度差があり、地域活性の重要さが資金面でも重要なことが分かる。

 そんな中、超党派の国会議員で構成する「休眠預金活用推進議員連盟」は最後にお金を出し入れした日や定期預金の最後の満期日から、銀行では10年、ゆうちょ銀行では5年以上経ったもののうち、預金者本人と連絡のつかない預金を活用しようという「休眠預金等に係る移管及び管理並びに活用に関する法律案」を作成し、国会成立を目指している。

 休眠預金の発生は毎年、700億円とも800億円とも推計されており、これを国家の財源として活用することに関しては与野党の歩調は一致している。同法案によると「1.生活困窮者その他の日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る事業」「2.子ども・若者の支援に係る事業」「3.地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域の支援に係る事業」などに回すというのが基本理念となっている。

 休眠預金の活用は景気回復を後押しする有効な手段となるのか、注目が集まる。

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