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米軍はイランの機雷を安全保障上の脅威とみなしている

米上院軍事委員会において、対ISIL(イスラム国)戦略に関する公聴会が開かれました。

Counter-ISIL (Islamic State of Iraq and the Levant) Strategy(2015/7/7)

議題がISILのみならず、レバント地域全体の戦略であることから、シリアやイラク、そしてイランに関する軍事戦略についての質問も各議員からカーター国防長官とデンプシー統合参謀本部議長に寄せられました。

この中で、デンプシー将軍はイランの核問題以外の安全保障上の懸念について次の5つの項目を挙げています(動画は1時間48分40秒頃から);

  1. Ballistic missiles(弾道ミサイル)
  2. Sea based mines(機雷)
  3. Cyber activities(サイバー攻撃)
  4. Arms trafficking(武器密輸)
  5. Surrogates/proxies(ヒズボラなどテロ組織)

イランの弾道ミサイル攻撃から欧州、ひいては米本土をも防衛することを視野に入れた欧州ミサイル防衛構想(EPAA)が進行中であることは、折に触れて紹介してきました。イージス・システムの陸上型である「イージス・アショア」なんかの話は、この文脈のものです。

興味深いのは、機雷の脅威を2番目に挙げている点ですね。現在、我が国の安保法制の議論でもホルムズ海峡における機雷掃海が焦点のひとつとなっています。しかし、ホルムズ海峡を機雷封鎖することはイラン自身の首を絞めることや、技術的・地理的条件などの観点から機雷敷設及び海峡封鎖は不可能である、または「ありえない」といった意見もあります。

集団的自衛権の議論の中心に自衛隊によるホルムズ海峡の機雷掃海を据えることが適切かどうかはさておき、イランによる機雷敷設など「ありえない」というふうに米軍が見ていないことはデンプシー将軍の発言のとおりです。蓋然性を高いものと考えているかどうかは別ですが、同盟国の軍のトップがどのような安全保障上の懸念を抱いているかという点については改めておさえておきたいですね。

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