記事

インタビュー:日本企業のガバナンス強化、PE投資に好機=AP

[東京 6日 ロイター] - アドバンテッジパートナーズ(AP、東京都港区)の代表パートナー笹沼泰助氏は、日本企業の企業統治(ガバナンス)の強化が、プライベートエクイティ(PE)ファンドにとって、投資機会を広げる追い風になるとの見解を示した。ロイターとのインタビューで語った。

APは日本の老舗PEファンド。これまでの投資案件には、東京スター銀行(東京都港区)、ポッカコーポレーション(現ポッカサッポロフード&ビバレッジ、名古屋市)、コメダ珈琲店の運営会社コメダ(名古屋市)などがある。

安倍政権の成長戦略の一貫でコーポレートガバナンス・コードが今年6月に導入され、上場企業は資本効率の向上をより強く求められている。

こうした流れから、笹沼氏は企業による事業ポートフォリオの流動化が加速すると見ており、「今後は大企業も子会社の売却を進めることになるだろう」と述べた。PEファンドに大型案件への投資機会が増えるとも指摘した。

外資系ファンドの多くがリーマンショック以前に東京に拠点を設け、大企業の子会社買収などの投資機会を狙った。

しかし、大企業の事業再編による子会社売却などは期待していたほど起こらず、カーライル<CG.O>やベイン・キャピタル(本社ボストン)のような多額の資金を運用するファンドも、日本での投資対象は中小企業にシフトしている。

笹沼氏は、中小企業への投資機会も増える可能性があると話した。その一例として起業家が興した企業への投資機会を挙げている。

若手起業家は自分の興した企業が軌道に乗ると、その企業を売却。そこで得た資金で次の起業をするといった流れが、今後生まれるだろうと笹沼氏は指摘している。

PEファンドがそのような企業に投資することが考えられる。APの最近の投資案件にもそうした事例があるという。

このほか、事業承継に伴う企業売却の増加の可能性も指摘した。創業者が同族の中から後継者を見つけられず、第三者に事業を売却するというケースだ。活況な株式市場が創業者の事業売却を促すことになると笹沼氏は指摘している。

*インタビューは6月30日に行われました。

(藤田淳子 編集:田巻一彦)

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    米タイム誌が評価した隈研吾氏の新国立競技場が「負の遺産」に

    渡邉裕二

    09月27日 09:00

  2. 2

    iPhone12 ProMaxからiPhone13 ProMaxに買い替えた結果

    永江一石

    09月27日 14:35

  3. 3

    不誠実な政治家は国民が生んだ?菅首相の弁論回避が合理的になった理由

    物江 潤

    09月27日 10:26

  4. 4

    コロナがもたらした「甘えの構造」

    ヒロ

    09月26日 13:06

  5. 5

    新型iPhone13シリーズが発売 AppleがLightningにこだわる理由

    S-MAX

    09月26日 14:36

  6. 6

    次の総理・世論調査 「立憲支持者も河野1位」の驚愕

    田中龍作

    09月27日 14:50

  7. 7

    共産主義・マルクス主義信奉を志位和夫委員長が改めて表明した心意気や良し。野党共闘はやはり「大異小同」だ

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    09月26日 08:41

  8. 8

    生かしても地獄、潰しても地獄…中国・習近平が抱える「不動産問題」の深刻さ

    PRESIDENT Online

    09月26日 09:40

  9. 9

    感染者減少の理由が若者の深夜の繁華街の人流減少というのなら、その他の行動制限は外してください

    中村ゆきつぐ

    09月26日 08:14

  10. 10

    詐欺が増加する不動産取引 司法書士はリスクに見合う仕事なのか

    内藤忍

    09月27日 15:28

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。