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個人投資家がプロに勝るポイント

あつまろです。

前回に引き続き、「個人投資家VSプロ」というテーマです。前回はアメリカで最も成功したファンドマネージャーと言われている「ピーターリンチ」の言葉からヒントを探してきました。前回のものに加えて、私自身がファンドマネージャーと対話を通じて思ったことを加えて個人投資家ならではのメリットを3つに集約しました。

「1.短期志向でなく、長期志向で投資ができる」

長期志向のファンドであっても、短期間でTOPIXや日経225などと比較してパフォーマンスがどうなっているかを検証し、開示しています。ファンドマネージャとしては短期でも長期でも全期間でパフォーマンスを出し続けたいという欲が出てきます。その結果、短期的には下がるリスクがあるが、長期的には期待できる銘柄といった逆張り投資をするには、短期的なパフォーマンスが傷つくのを恐れてしまいがちです。

その一方、個人投資家は気楽です。10年後までには花咲くだろうと思えば、買った後は、短期的なパフォーマンスを確認して心を痛めることなく、そのまま放置することもできます。

例えば、いまバッドニュースが出て市場に投げ売りされているけれど、ビジネスとしてのポテンシャルがあり、経営ガバナンスもしっかりしていると思えば、逆に今はチャンスだと思って、投資をした後はデーンと微動だにせずいればいいだけです。「桃栗三年柿八年 」のことわざを思い出します。

「2.説明責任が不要」

ファンドマネージャーやアナリストであれば購入の理由を明確にして説明が必要です。そして面倒なことに短期的にパフォーマンスが悪い銘柄であればあるほど、風当たりが強くなります。

個人投資家の場合、基本的に説明責任がありません(ご家庭によっては、家族に対して説明が必要かもしれません)。 銘柄選びは、言語化できない第六感のようなものもあるでしょうし、企業が好きで応援したいから、というような理由もあるでしょう。 理由を言語化して周囲に説得させる必要があれば、自分の直感的に良いと思う銘柄への投資をあきらめるかもしれません。しかし、そのような銘柄も良いパフォーマンスを出すチャンスがあります。個人投資家には基本的に自分自身さえ納得すれば投資ができるのです。

「3.自由に投資ができる」

直販投信で国内外株式への投資を可能というファンドも、実際には国内株オンリーで運用していることが大半です。なぜかというと海外リサーチ体制がとれないからです。国内だと経営陣と対話ができますが、海外だとそれができないず、我々個人投資家とほぼイコールの状態です。その結果、ファンドマネージャーが海外株式で良い銘柄があるなと思っても実際には投資ができません。

また、投資対象のメインを株式にしているファンドであれば、株式市場が高騰しているときは、そういうときに限ってファンドにも資金が次々と流入してくるものです。買い時ではないと思っていても、預金として積み上げ続けるこことも難しいですし、上昇相場から降りるとTOPIXなどのベンチマークに負けることになるので、買い圧力が発生します。最近では高騰期には投資ポジションを減らすことを謳うファンドも出てきていますが、その場合、預金に対して信託報酬という名で手数料をとられるので、ファンド投資家からは不満の声が出るはずです。「なぜ預金に対して1%での信託報酬をとられるんだ!」といったふうに。株式市場の高騰期はファンドマネージャーはジレンマに陥らざるをえません。

個人投資家は何を投資対象としてもかまいません。私自身は国内株以外に米国株、中国株、韓国株を保有していますし、新興国ファンドも保有しています。

また、買わないのも売らないのも自由です。株式市場の高騰期には投資をしない選択肢もあります。私自身は約2年半追加投資をしない時期がありましたが、誰に何の文句も言われませんでした。ファンドマネージャーはとてもそんなことできません。

「さいごに」

ファンドマネージャと話をしていて、いかに彼らが負荷を背負っているかがわかりました。それは個人投資家が当たり前だと思っていたことが、実はプロよりも有利なポイントでもあると実感しました。私は個人投資家でよかったなと思うことがたくさんありました。
さて、前回と今回は個人投資家のメリットを中心として説明してきましたが、当然、プロならではのメリットもあります。個人投資家だと見落としがちなポイントもあります。プロに劣るポイント、そしてそれを補う方法については、また別の機会に考えていこうと思います。

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