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圧巻の追及 まるで法廷劇――『戦争法案の核心をつく―志位委員長の国会論戦』

〔下記の書評は、『しんぶん赤旗』6月28日付に掲載されたものです。〕

 まさにABCの対決でした。ABは安倍首相でCは日本共産党の志位和夫委員長。
 政治とは言葉であり、言葉による闘いこそ論戦というにふさわしい。その言葉が人々の心をとらえたとき、政治を動かす大きな力を生み出すことになる――本書に記録された志位委員長の国会論戦を読み、その後の「戦争法案」反対運動の急速な盛り上がりを見て、そう思いました。

 

反響呼ぶ質疑

 本書は四つの部分からなっています。5月20日の党首討論、5月26日の衆院本会議での代表質問と安倍首相の答弁、そして5月27、28日の衆院安保法制特別委員会での質疑です。
このうち党首討論では、ポツダム宣言について「私はまだ、その部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりません」という安倍首相の発言が大きな批判を浴びました。日本の戦争が「間違った戦争」だと認めたくなかったから、とっさに言い逃れようとして墓穴を掘ってしまったわけです。
 その後の代表質問と特別委員会での質疑は一連のものです。代表質問はいわばダイジェスト版で、そこで提起された「憲法9条を破壊する三つの大問題」が特別委員会での安倍首相との一対一のやり取りで次第に浮き彫りになっていきます。
 一つは、これまで「戦闘地域」とされていた地域まで行って弾薬の補給や武器の輸送などの「後方支援」を行えば「殺し、殺される」危険が高まるのではないか、二つ目は、国連平和維持活動(PKO)協力法改定によってアフガニスタンでの国際治安支援部隊(ISAF)のような活動への参加が可能になるのではないか、三つ目は、集団的自衛権の発動によってアメリカが行う先制攻撃に自衛隊が参戦することになるのではないかという問題です。
 この質疑のなかで、イラクに派遣された陸上自衛隊は無反動砲や個人携帯対戦車弾まで携行していたこと、海外派遣の自衛隊員の自殺者が54人にも上ることが示され、大きな反響を呼びました。兵たんを後方支援、武力行使を武器使用と言い変えるごまかしや米国の先制攻撃への参戦の危険性なども明かになっています。

議席増の成果

 本書を読めば、緻密な論理と豊富な立証で犯人を追いつめる法廷劇のような醍醐味を味わえること請け合いです。志位委員長の質問と追及は圧巻ですが、それをどうごまかすか、答えたような印象を与えつつ核心をはぐらかす安倍首相のテクニックも浮かび上がってきます。そして、時には鋭い追及にたじたじとなり、しどろもどろになる惨めな姿も…。
 志位さんの党首討論への参加も質問時間が長くなったのも、先の総選挙での議席増の成果でした。本書を読んで、「増やしてよかった共産党」との思いを、改めて強くしたものです。

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