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【宮崎】「今こそ日本中のジャーナリストの矜恃が問われている」枝野幹事長

 枝野幸男幹事長は27日夕、宮崎市内で「安倍政権の暴走を止めるキャンペーン」の一環として、党宮崎県連幹事長を務める渡辺創県議とともに街頭演説を行った。

 渡辺県連幹事長は、県連活動として毎朝、この日と同じ場所で街頭演説会を行っていることを紹介し、「毎朝30分、1時間と続けてきた。最初はなかなか皆さんに関心を持っていただけなかったけれども、毎日毎日少しずつ、皆さんの危機感が高まっていることを肌で感じている」と述べ、「民主党は宮崎で国会議員の議席を有していない。今ほど、このことを歯がゆく、悔しく思うことはない」「安倍政権の本質が見えてきた。だからこそ私たちはどんなに苦しい状況であっても声を上げ続ける。国民の口をふさごうとする安倍政権と戦い続けなければならない」と訴えた。

 枝野幹事長は、安保法制について「『自分が権力を持っているのだから、思う通りにルールを変えて勝手にやる』――安倍総理がやろうとしていることは北朝鮮と一緒だ」と批判。「今や、集団的自衛権がいいか悪いかという、意見の違いが問われているのではない。『集団的自衛権は必要だ』という意見の人でも、『それを実現するなら憲法改正をしなければだめだ』と言っている。もはや集団的自衛権の是非が争点ではなく、権力者を縛っているルールを権力者が勝手に変えていいのか、このことが問われている」と訴えた。

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雨の降る中、大勢の方がアーケードの下に立ち止まり、耳を傾けた。

 一昨日の自民党若手議員の勉強会での問題発言については、「安倍親衛隊と言われる自民党の若手議員が、『沖縄の新聞なんか潰してしまえ』という作家の発言に対して、『それは言い過ぎだ』と言わなかったどころか、『いい会合だった』『いい話が聞けた』などと言い、『自分たちのことを批判するテレビ番組や新聞は、広告収入が入らないように経団連を通じて圧力をかけろ』とまで言っている。そんな国家でいいのか。そんな国会議員で本当にいいのか」と強い危機感を示した。

 さらに、男子だけとはいえ普通選挙が行われ一定の民主主義が確保されていた戦前の日本で、治安維持法が徐々に強化され、軍部や政府の批判ができなくなった歴史を振り返り、「はじめから言論の自由が封殺されていたのではない。『ちょっとぐらいいいだろう』『ちょっとぐらいはしょうがない』、その積み重ねで『おかしい』と言えない空気が出来上がり、気づいたときには後戻りできなくなった」と語り、反軍演説を行った斎藤隆夫衆院議員の除名処分(1940年)や、1935年当時の通説だった「天皇機関説」を政治が否定したことを例に挙げ、「政府に対して批判的なことを言うと袋叩きにあうから怖くて批判できない、そんな世の中になってからでは遅い」と訴えた。

 そして「今、誰よりも問われているのは、日本中の新聞社と新聞記者、日本中のテレビ局とテレビ局記者だ。ジャーナリストなのかサラリーマンなのかが問われている。もちろん記者の皆さんにも自分の生活があり、サラリーマンとしての側面はあるだろう。しかし、こんな無茶苦茶な今の自民党に対して、言論界を挙げて『おかしい』という声を上げられないようでは、80年前と同じ間違いをする。今こそ、日本中のジャーナリストの矜恃が問われている」と力を込めた。

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集まった人々から温かい激励を受けた

 その上で、「こんな政治状況を、何とか止めなければならない。民主党にも至らない点はたくさんある。しかし、報道機関に圧力をかけて、報道の自由を侵害するような政治は絶対にしない。民主党がどんなに国民の皆さんに批判されても、それを受け止める。それが政治だ。自分たちに都合の悪いことに耳をふさぎ、話をさせないようにする、そんな政治よりは民主党のほうが100倍ましだ」「安倍政権の暴走に対してしっかりとブレーキをかけていくために、私たちも全力で頑張る。だから皆さんも、できる範囲で『安倍さんやりすぎだ』『自民党やりすぎだ』と声を掛け合ってほしい。それが世論のうねりをつくる。どうか皆さん、この70年間続いてきた、報道の自由・表現の自由は守られて当たり前という、この『当たり前』を一緒に守っていこう」と力強く呼びかけた。

■街頭演説後の取材

 街頭演説を終えた枝野幹事長は、記者団の取材に応じた。

 ――全国を回って(安保法案に対する)国民の理解度をどう見ているか。

 枝野 週を追うごとに、(反対の声が)じわじわと広がっていると実感している。

 ―――宮崎県など国会議員のいない地域での手ごたえはどうか。

 枝野 宮崎県連は、この場所で毎朝、街頭演説をやっていると聞いている。すべての県連がそうだとは言えないが、国会議員がいない中で頑張っている県連は、その分、自治体議員が地道に活動をしていることが間違いなく効果を上げている。

 ――今後の国会での安保法制の進め方はどうするのか。

 枝野 数の勝負では勝てないのだから、国会論戦を通じて今の安倍総理のやっていることがいかに無茶苦茶であるかということを多くの国民の皆さんに伝えていく。なおかつその活動を国会の外での活動といかに連携・連動させていくかということが、これからますます重要になるのではないか。

 ――演説で「集団的自衛権の是非がもはや問題ではない」というような表現をされた理由は。

 枝野 今回の安保法案は、集団的自衛権などの安保政策の是非という論点と、立憲主義の見地から解釈変更が許されるのかという、2つの論点をもともと含んでいた。それに加えて一昨日の(自民党若手議員の勉強会での問題発言という)一連の流れがある。民間の方が何を言ってもそれは表現の自由だが、それに対する自民党議員の発言や、その後の安倍総理の対応を見ると、まさに「表現の自由」「言論の自由」「立憲主義」「民主主義」の根本的な危機だ。

 ――若手議員の勉強会を主催した自民党・木原青年局長を更迭するという報道があるが、どう受け止めるか。

 枝野 更迭の理由を知りたい。報道では、「後ろから弾を打つような話はけしからん」ということのようだが、こうした発想を権力を持つ側が持っていること自体が危機的なことであるという前提に立たない限り、この問題への対応としてまったく意味がない。

 ――この問題を党としてどのように対処・追及していくのか。

 枝野 安倍自民党総裁、あるいは自民党全体の対応と姿勢を国会でしっかりと訴えていきたい。同時にこれは国会の中だけの話ではなく、国民の皆さんと、新聞協会・民放連が問われている話だ。われわれとしては彼らが本音で対応できるように環境整備をしたい。

 ――今のメディアの状況は、政権におもねっている部分があると感じているか。

 枝野 国会議員あるいは国会に一定の勢力を持っている政党として、それがまさに今問われている問題であり、それにコメントをすることは避けるべきだ。ただ私は矜恃あるジャーナリストは、こうしたことを心底からに怒ると思うし、心底からの怒りに基づく対応をすると信じている。

民主党広報委員会

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