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元リクはなぜ気持ち悪いのか OB・OGの昔話はもういいから今のリクルートを直視せよ




意識高い系雑誌『COURRiERJapon』でコメント。リクルートOBの一人として、同社についてコメントしている。


「元リクが成功するのは、”大リクルート経済圏”があるからだ」「新規事業を創る企業と言いつつ、最近はM&Aがメイン」「強みは気合と根性」と思ったことを思ったように語った。

まぁ、インタビューでは当たり前のことではあるが、実際はもっともっと大放談というか、大砲弾とも言える内容だったのだが。そりゃ、スペースがあるし、何でもかんでも載せるのがいいとは限らない。

そして、他の登場人物の方のコメントを読んで、「なるほど、同社、誤解されるわ」「元リク、嫌われるわ」と思った次第だ。著名な方も、無名な方も含めて同社のOB・OGが話す「濃い経験が出来たので、ここで成長できた」「DNAはいまも生きている」的な発言。

今回は、コラボラボ代表取締役の横田響子氏、そしてスパルタデザイン代表取締役の唐松奈津子氏がそんな発言をしていた。

私、これ、恥ずかしいからやめた方がいいと思うのだよね。いや、本人だけが悪いわけではなく、メディアがそう取り上げることにより、そうなるのかもしれない。

逆にnanapi代表取締役のけんすうこと古川健介氏は、ぶっちゃけ話をしていてよかったのだが。



昨年、『リクルートという幻想』という本を出し、おかげ様でOB・OG、現役社員含めご好評頂いたのだけど(ニッチすぎるぞ、この本という批判もあったが)、この時、起きた面白い現象がある。

この本に共感する人もしない人も、私のことを好きな人も嫌いな人も、同社のOB・OG、現役社員がソーシャルメディアなどでこの本をキッカケにリクルート語りを始めたのだ。

それを見た他社の友人・知人たちから「何、これ、気持ち悪い」と言われたのだ。

先ほどの
・濃い体験で成長することができた
・DNAは私に生きている
というのもそうだけど
・この企業で、私は育てて頂いた
・大きな仕事を任せてくれた
・周りは圧倒的に優秀な人たちだらけだった
・世の中を変えている実感があった
・江副さんの「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉に出会い、私は変わった
という、リクルート語り×自分語り

たしかに、これは他社の人からみると気持ち悪いし、「だからリクルートはすごい(暗に私はすごい)」と言う論理は、飛躍のように感じてしまう。

じゃあ、トヨタ自動車の人はすごくないのか(輸入能力すごいしな)、三井物産の人はどうなのか、電通や博報堂の人はどうなのか。仕事でもお会いしたけど、それぞれに強い人材はいるし、濃い経験はしているし、その比較自体もナンセンスだと思うのだよね。いや、それこそ自分のやりたい仕事だからと自分に言い聞かせつつ、死ぬほど働いている編プロの人はどうなのか。

だから、気持ちは分かるし、メディアの意図もあるのだけど、こういう発言、及び取り上げ方が同社を気持ち悪い会社に仕立てていると思うのだよね。まさに世間の人がリクルートの、特にOBに対して「気持ち悪いなあ」「うさんくさいなあ」と思うのは、こういうリクルート語り、自分語りであり、「リクルートと自分、最高・最強」という世界観だと思うのだよね。

謙虚になれよ、と思う。

あと、いつまでリクルートブランドにしがみついているんだよ、っていう。

おかげ様で、私は元リク文脈でメディアに出ることは、ほぼない。リクルートを辞めてちょうど10年。それ以降の仕事でなんとか実績のようなものをつくり、仕事の依頼がくるようになった。

だいたい、リクルート時代優秀じゃなかったし。マネジャーでもなかった。はい、未だに私を「あいつはリクルート時代、大したことがなかった」と酷評するOB・OG、現役社員諸君、ちゃんと釈明しているからな(本当に、未だにいるからね、面と向かって言われるからね、何、このリクルート最強・最高世界観)。

できるだけ元リクであることが活きない世界に飛び込んで、今まで行きてきた。自分が元々尊敬している人、会っていて気持ち良い人を中心に付き合い、逆に向こうから近づいてくるOB・OGからは積極的に距離をおいてきた。利用されるからね。元々、リクルート経済圏に限らず、人に馴れ馴れしくされるのが苦手だし。

で、元リクの思い出話もいいけれど、もっと今のリクルートを見てやれよと思う。

『リクルートという幻想』を書こうと思った理由の一つは、義憤だった。成長のような膨張を繰り返し、偽善、矛盾の糊塗、魂の空白化、思想の腐敗、道義の退廃に陥っていないかと思ったのだ。率直につまらない企業になっていないか、という。

ただ、少しだけ反省するならば、私の『リクルートという幻想』という本自体、現実を描ききれていないという意味で、幻想であり、同社はさらに進化(と言うのが正しいかは迷うことがあるが)、少なくとも変化している。

あれだけのプロレスをやっていつつ、現役幹部とは会っているし、取材もさせて頂いているし、勉強会の講師もさせて頂いている。諸々、相談を受けることがあるが、前に進んでいるのだ。

要するに、元リクが語る、リクルート像なんてものは、所詮、牧歌的な昔話にすぎないのだ。

というわけで、メディアも読者も、OB・OGの昔話、自分語りエンターテインメントをそろそろ卒業し、今のリクルートを直視すべきだし、同社の広報も、もっと企業情報をオープンにするべきだと思う。あと、OB・OG、今の仕事の話をしろっていう。

というわけで、朝から荒ぶってしまったが、面白い特集なので、読んで見て欲しい。私やリクルートOB・OGを嫌いになっても、今のリクルートを嫌いにならないでほしい。

あぁ、しかし、あれから10年か。辞めた後の方が楽しく生きているな。

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ろくろの回し方も上手くなったし・・・。

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雀卓の倒し方すら上手くなったぜ。

さあ、今日から勤務先千葉商科大学の1年生研修で奄美大島へ。生きているって感じする。今日も楽しくいきますかね。

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