記事

マスコミが誘導する戦争法制 動じぬ維新・松野代表

画像を見る

松野代表は維新の対案について「憲法の範囲内で我が国と我が国の領土を守る。武力行使をしない」と述べ、集団的自衛権を否定、自公案と一線を画した。=25日、衆院・維新控室 写真:筆者=

 安保法制のキャスティングボートを握る維新の党。衆院院内できょう開かれた松野頼久代表の記者会見に出席した。

 記者団からの質問は当然のごとく安保法制に集中した。記者クラブメディアは総じて「維新は独自案(対案)をいつ出すのか?」と催促した。催促には理由がある―

 自民党の高村正彦副総裁は前日、「(維新は)できるだけ早く(対案を)まとめ国会提出してほしい」と記者団に対して語った。

 自公だけで強行に押し切ったことにしたくないため、維新をテーブルにつけるのが狙いだ。

 高村副総裁の意向を忖度したのかどうか、定かではないが、記者クラブメディアの質問の多くは明らかに高村氏の発言の趣旨に沿ったものだった。

 産経新聞は露骨だった。「『身を切るような改革』とか成立の見込みのない法案は出してきたのになぜ安保法制は出て来ないのか?」と挑発した。

 他社も「大阪の橋下さんは独自案(対案)を出すと言いましたが?」と食い下がった。
 
 松野代表は揺さぶりにも挑発にも動じず、「独自案(対案)は(執行役員会のある)来週火曜日までに(内容を)決める」としたうえで「出すか出さないかはまだ決めていない」と答えた。

画像を見る

院内取材は記者クラブ以外に対して厳しい制限がある。田中は然るべき手続きを踏んで入った。=25日、衆院・維新控室 写真:筆者=

 安倍首相が執着するホルムズ海峡について、フリーの横田一氏が質問した。松野代表の回答は至って現実的だった―

 「ホルムズ海峡に機雷が撒かれて我が国の存立が脅かされる事態って本当にあるんですかねえ?」

 「いきなり機雷が次の日にポーンと撒かれるわけじゃない。そこに行くまでに外交のつばぜりあいがあり、外交的要求があり、何年もかかる」。「机上の空論が国会でなされている」。

 「そう思いませんか?」。不満げな記者クラブメディアを尻目に松野代表は田中に水を向けた。

 田中は「イランがホルムズ海峡に機雷を撒く確率は極めて低い。対イラン外交は日本外交の最大の遺産(外交で相当部分は解決できる)」と相槌を打った。

 かつて「世論はマスコミ」と言われていた。そのマスコミは今や官邸にほぼ完ぺきにコントロールされている。

 松野代表は「(安保法制に対する)国民世論は反対が多い」と繰り返した。
 
 官邸の意向を汲んだマスコミに世論操作させてはならないのだ。操作されなければ世論の力で戦争法制を廃案に追い込むことも可能だ。

 維新の良心派を市民(非マスコミ)の世論で支えて行く必要がある。

   ◇     ◇

『田中龍作ジャーナル』は読者が支えるメディアです。取材制作にはコストがかかっています。

  ◇
『田中龍作ジャーナル』では取材助手を募集しています。時給、交通費当日払。ジャーナリスト志望の若者を歓迎します。学生可。詳しくは…tanakaryusaku@gmail.com

『田中龍作ジャーナル』は読者のご支援により維持されています

あわせて読みたい

「松野頼久」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。