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総理へ3つの質問(その②)

【前回記事】
総理へ3つの質問(その①)

国際支援に続いて、防衛費に関して質問をしました。

現在、国会では、集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安保法案が審議されています。この法案が閣議決定された5月14日の会見で、安倍総理は、記者から質問に対して「一昨年末でありますが、中期防衛力整備計画を閣議決定をしておりますが、この中において、中期防衛力整備計画において5か年の防衛費の総額を既に明示をし、閣議決定をしているわけでございまして、いわばこの法制によって防衛費自体が増えていく、あるいは減っていくということはないということは申し上げておきたいと思います」と答えています。

これに対しては、新聞社や有識者から、安保法案が通れば自衛隊の役割が拡大するのだから、防衛費が増えていくのではないかという至極まっとうな指摘がされています。

ただ、確かに、既に中期防で総額を決めてしまっているのでその残りの期間、つまり3年半は変えないということはおかしくない話です。

しかし、その次の中期防で大幅に増やすということは十分ありえます。そこで、次の5年間も、今と同様に毎年実質0.8%程度の伸びぐらいに収まるという考えでよいのか、総理に質問しました。

その答弁は、「次の5年間を今示せと言われても、それは、この5年間が終わってその時々の安全保障環境をよく見ながら判断していくことになるわけで、今の段階でそれを予測してここで申し上げることはできない」というものでした。

ですが、今の中期防と同じ日に、防衛計画の指針となる防衛大綱が閣議決定されており、これは概ね10年ごとに見直されるものなので、次の中期防もそれに基づいて検討されると想定されます。その中では、海自で7隻の護衛艦や6隻の潜水艦を増やす、空自で航空機を20機増やすという具体的な計画が立てられています。そのため、今の時点で10年経過前に大綱を変更する考えがなければ、次の5年間の防衛費の大枠くらいは示すことができるはずです。それも出せないというのは非常に残念でした。

当たり前のことですが、政治家の仕事は2年先、3年先を考えるだけではダメです。一国のトップであれば尚更です。

今回の安保法制を語る上でも、単純に「現状の日本の安全保障環境が厳しくなってきているので、必要だ」という説明だけでは不十分で、「安保法案が通り、憲法改正が実現したら、10年後、20年後の日本はこうなっている。我々はこういう国を目指さなくてはいけない!」という、長期ビジョンを示してもらう必要があります。

このような議論が無く、ホルムズ海峡などの細かい話ばかりになってしまっているので、国民は理解できなくなってしまっているのではないでしょうか。

そうではなく、長期的視野を提示し、それを国民と共有することができれば、「次の5年の予算はこういう方向性で考えている」くらいは言えるようになる筈です。

今後、総理には、日本の行く末の明確なビジョンを国民に伝えて頂きたいと思います。我々日本を元気にする会も、それをベースに国民と話し合い、日本にとって何がベストなのかを導き出していきたいと考えています。



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