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「消費税を10%以上にする」というのめり込み政治の陥穽

2月8日(火)読売新聞に消費税を10%以上にするという柳沢伯夫・元厚生労働相のインタビューが掲載されている。

政府の社会保障改革に関する集中検討会議の幹事委員を務める柳沢氏は、〈「国民は増税されたら、財政もそれなりに良くなることを期待する」と述べ、消費税率を引き上げる場合は社会保障の強化に加え、財政再建にも活用すべきだとの考えを表明した〉と語った。

しかし経済上の問題として消費税増税が財政再建に資するかどうかは疑問だ。消費税を増税すれば、単年度の赤字は解消されるため、新規国債の発行は楽になるが、これまでに発行された国債残高はそのままで、既発債借り換え問題(各年度の国債の整理又は償還のための借換えに必要な資金を確保するために発行される国債)も残る。

野口悠紀雄さんによれば、消費税増税が徐々に行われるなら、物価水準が高くなると予想されるから、名目金利が上昇するため、既発債の時価は下落するため、金融機関に多額の損失が生じると分析する。野口さんの持論だが、インフレも財政再建の一方法だ。戦時中に累積した国債を終戦直後にインフレで解消した歴史的経験があるからだ。最近のロシアで起きたことでもある。

消費税増税が財政再建のためになるという見解は、ある側面にすぎないのだ。政治が消費税増税路線にのめり込むことは、別の道が見えなくなることでもある。

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