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拉致被害者はなぜ帰国できたのかーー蓮池薫さんの証言

12月12日(日)
北朝鮮に拉致された蓮池薫さんが、いまから8年前に帰国できた背景を書いている。北朝鮮の「労働新聞」は拉致が日本による捏造で謀略であると報じていたにも関わらず、何が起きたのか。蓮池さんは自らの指針を子供たちとともに「生き延びる」ことに定めていた。その眼で見た北の変化である。「北朝鮮指導部の態度の急変ぶりは、内部にのっぴきならぬ事情が生じたことを示唆していた。後で思うに北朝鮮経済の不振が極限に達し、指導部を不安にさせたことが動機だったようだ」。

蓮池さんは新潮社のPR誌「波」5月号から「拉致と決断」という体験記を連載している。先に引用したのは6月号であり、あとの号でさらに北朝鮮経済の苦境を紹介している。その厳しい現状は蓮池さんが暮らしていたとき以上になっているようだ。昨日グランドアーク半蔵門で行われた政府の拉致問題対策本部と法務省主催のシンポジウムでそれが明らかとなった。
「開かれた北韓放送」のハ・テギョン代表は、北朝鮮内部からの情報を交えて、金正恩体制への移行がうまくいっていないと分析。とくに昨年12月のデノミによって米価の上昇など経済が悪化していると紹介した。蓮池さんが開放の条件とした「北朝鮮経済の不振が」再び「極限に達し」つつあるのだ。このときを逃してはいけない。

ところが政府主催の集会にはの仙谷由人拉致担当大臣、東祥三内閣府副大臣(拉致問題担当)は発言者としての参加だが、国会議員は私ともう1人だけしかいなかった。仙谷さんの長い挨拶のあとに国会議員が紹介された。そのときは私だけだ。代理出席が5人。集会のあとで事務局に聞いたところ、案内状を出した国会議員は100人ほどだという。拉致議連の役員34人にも案内を出したというが、出席者はいなかった。年末の地元活動も忙しいのだろう。拉致議連や家族会主催の国際シンポジウムが前日に行われたからそこに出席した議員が不参加なこともわかる。超党派で取り組まなければならない拉致問題。政府主催の集会だ。どうにも腑に落ちない現状なのだ。

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