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5年後に広告収入が減ってるメディアは新聞だけ!

これは、企業経営に関わる幅広いサービスを提供するPwC(プライスウォーターハウスクーパー)社のGlobal Entertainment & Media Outlook 2015-2019 のレポートを元に、Marketing Chartsが米国に限ってまとめたグラフです。

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米国と日本は別、というお考えもあるでしょうが、新聞を経験した身としては、なんとも、切ないし、トレンドとしては世界共通でしょうから、記録しておきます。

切ないのは、デジタル時代、有力なインターネットメディアが次々生まれる中でも、他の既存メディアはデジタル広告を取り込んで、5年後の2019年に、わずかとはいえ、広告の総収入を増やすと予測されるのに、新聞だけが増やせない負け犬だということです。

PwCのレポートは有料で、ネット上では世界的な傾向が簡単に紹介されているだけですので、以下は、このレポートを読み込んだMarketing Chartsのスタッフによる記事をもとに紹介します。

記事で特記されているのは、まず、2019年には、米国内のオンライン広告がテレビ広告を追い越すだろうということです。オンライン広告のCAGR(複合年間成長率)は11.15%にも達するからだそうで、総額839億ドル。このうちモバイルのシェアは今年30%が2019年には46%にもなりそうだとのこと。

モバイル以外の”wired”のネット広告の主力はアドワーズなどのpaid searchが優位を保ち、2019年時点でも、”wired”ネット広告の49%を占めていそう。このほか、ビデオのオンライン広告は年15%の率で伸び、今年の38億ドルが2019年には66億ドルになり、ディスプレー広告の伸び率は低いものの、今年の122億ドルが132億ドルと増大すると予測しています。

特記の二つ目は、雑誌広告に関してで、一般向け雑誌(consumer magazine)のデジタル広告が2019年にプリント版の広告を上回るだろうということです。デジタル広告のCAGRは17.6%もの勢いで伸びて行き、紙の雑誌の広告収入減少を埋め合わせるいうのです。業界誌( trade magazine )でも、傾向は似ているとのこと。米国の雑誌のデジタル化は進んでいるんですね。

テレビ、ラジオも、堅調です。それぞれ、オンライン広告を68億ドル、16.5億ドルも取り込めるのが効いています。また、out-of-home、いわゆる看板や車内広告などの屋外広告は最強のトレンドです。これは、デジタルディスプレー広告が年⒐8%の割で急増すると見られるためで、今年の89億ドルが2019年には107億ドルになると見込んでいます。

このように、プリントの雑誌をも含め、他の既存メディアが5年先でも、デジタルを取り込んで広告収入増を果たす、と見られるなか、新聞だけが打撃を受ける、というのがレポートの冷たいご託宣です。

2019年までの間、新聞のプリント広告の伸びは、年間マイナス⒏7%なのに対し、デジタル広告のそれはプラスですが3.4%に止まり、雑誌と違ってプリント広告減の埋め合わせが出来ないという見立てです。そのため、2015年の202億ドルが160億ドルへと大幅に減少するというわけです。

米国の新聞は、販売収入より広告収入が多いのが普通。もし本当にこれだけ広告収入が減ったら、立ちいかない新聞社も増えそうです。記者たちの将来が気になります。これも切ない。

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