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再び英語ブーム

オリンピックが5年後に迫るからなのか、はたまた押し寄せる外国人旅行客の対応に猫の手も借りたい店舗運営者からの悲鳴なのか、日本で再び英語ブームがやってきています。

世界遺産に近いとされる伊豆の韮山反射塔。ここを訪れる外国人客が急増し、ガイドさんが英語の特訓を受けているシーンがテレビで放映されていました。あの韮山反射塔ですらそうならば外国人が押し寄せる浅草、明治神宮、築地に銀座、秋葉原といった外国人メッカのみならず北海道から沖縄までさぞかし「英語能力の需要」が高まっていることかと思います。

家電量販店やデパートでは中国人らしき店員が直接対応しているので中国人客には案外スムーズなのですが、英語を店や観光地で流暢にこなしている人は案外見かけません。需要が多くて取り合いなのでしょうか?

日経ビジネスによるとタクシーの日本交通が7000人のドライバーの英語力増強に動いているそうです。その英語教育を施すのがアイスランド発のAIを取り込んだCoooriシステムを運用する会社であります。英語教育もすっかり変わったものだと驚きすらあります。

外国人からすれば日本ほど英語ビジネスのチャンスがある国はそうそうないそうです。高い教育水準にもかかわらず日本の英語力は先進国でもかなり下位レベルで、英語を学ぶ必需性がビジネスにつながりやすいということでしょう。

英語は日常、接し続けることでうまくなります。英語学校で90分習ってあとは日本語オンリーの生活だと日常会話のイロハぐらいまではいけると思いますが、まずもってべらべらになる様な上達はしません。私のバンクーバーの会社のスタッフにはワーキングホリディの方も長年採用してきています。日本で英語の成績が良く、十分な自信をもってカナダにやってきたのに「あれっ?」というぐらい聞き取れず、会話ができず、ショックを受ける人も多いのです。「何、言っているか全然わかりませーん」と言われるとこちらがもっとショックを受けてしまいます。

理由の一つは英語が英語に聞こえないということであります。世の中、学校の先生が発音するようなきれいな英語を安定的に聞くことが出来るのは一流のテレビのニュース番組ぐらいでしょうか?あとは方言なりその国の英語の癖や独特の言い回しがかなりはいります。英単語の使いまわしも地方により違います。「持ち帰り」はニューヨークならtakeaway、シアトルならtake out、バンクーバーならto goがポピュラーな言い回しです。

つまり、自分の習った英語と全然違う音や表現が聞こえてくるのでチンプンカンプンになるというのが私が見てきた日本人が日本で英語を習得してきたケースです。

ましてや東南アジアからの来日観光客の英語となればもっとユニークです。シンガポールはシングリッシュと言われるほど癖がありますし、私の会社のスタッフのフィリピン人達も昔から結構癖がある英語で私も苦労するときがあります。

という私も癖がある英語ですから自分で意識して気をつけながらしゃべるようにしています。一定の文章を構成している場合には話の流れである程度理解してもらえますが、キーになる部分は繰り返してみたり、数字なら分解しながら言うようにしています。例えばThirteenは日本人が発音するとなかなか外国人に聞き取りにくいようです。Thirtyと混同するケースがよくあるのです。それが分かっているので私はthirteen, one three と言ってあげるようにしています。すると100%混同されることはありません。スタッフにも同様に指導しているのは価格の説明などで双方が取り違える可能性を排除するためです。スタッフの言った、言わないのトラブルはずいぶん経験しました。

タクシーの運転手7000人に英語を習わせる努力は買いますが能力の平準化は不可能です。それならば電車のアナウンスのように行き先や金額を英語でアナウンスしたり、道中の観光地や観光のコツをコンピューター音声から自動再生するサービスの機器導入の方がビジネスとしては100倍効果的だと思います。タクシーに乗るのが楽しいと思わせることを考えた方がよいでしょう。

英語が5年で操れるようになったら大したものです。それぐらい努力しなくてはいけません。一方で英語ほど平等な学問もないかもしれません。東大エリートも高卒で就職した人も違いはボキャブラリーの数ぐらいであとは表現力をカラダに覚えこませれば案外、甲乙つけがたいものです。基本の数百単語を使いこなすだけで生きていけると言われます。事実、私の知っている人も才能がある日突然発掘され、開花し、べらべらになりましたが、喋るより英語の音が聞こえる方が先だったようです。

英語ブームを通じて眠っていた能力を引き出すことが出来たら素晴らしいこと、だけども日本の英語教育だけでは高い期待を寄せすぎてはがっかりするかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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