全て病院内の感染で、韓国の院内感染管理(隔離、予防等)が悪かっただけ、そして患者が病院を渡り歩く韓国の受診体制、たくさんの見舞いの人が患者に接する文化が悪かっただけということだそうです。
>その理由について、フクダ事務局長補は、韓国で感染が広がっているウイルスについて、中東でこれまで確認されているものと比べて大きな違いはないほか、感染も現段階では、医療機関の中などで起きていて地域の中で感染が広がっている事実は確認されていないことなどを挙げています。
そして現在感染拡大は収束しかかっていることが報告されています。韓国 MERS感染確認から1か月もちろんSARS感染の時のスーパースプレッダーの問題等は言われていますが、もともと感染力は0.6(1人の患者が普通にしていたらうつす人間の数)ということなので何とか落ち着いてくるでしょう。
>WHOの緊急委員会が公表した声明では、韓国で感染が広がった理由について、病院での感染の予防や対策が十分ではなかったことなどに加えて、医療関係者と一般市民にMERSに対する意識が欠けていたことを挙げています。そのうえで声明では、韓国での今回の感染拡大は航空機などで人が行き来する世界に警鐘を鳴らすもので、すべての国は深刻な感染症の流行に常に備えるべきだと指摘しています。
発熱、咳をしている人を収容する際、感染症の疑いとして本来隔離、つまり面会も制限する必用があるのですが、残念ながら韓国ではいっぱい見舞いの人が感染対策(マスク、手洗い等)をせずに患者さんに接触してしまったのでしょう。エボラのとき死者に触るアフリカでの風習が感染を拡げたのと同じです。
本当に彼の国の医療体系はと思われるかもしれませんが、日本だって今ひとつかもしれません。いや感染症に対してははっきり言って今ひとつです。
>また東北大学の押谷仁教授は「日本でも、感染症の指定医療機関などを除く一般の病院や診療所ではMERSに対する意識が必ずしも高いとは言えない。患者が入ってきたときに早期に把握できなければ、韓国と同じようなことが起こりえると思う。今回の声明を重く受け止め、今後、さらに医療関係者への啓発活動などに力を入れるべきだ」と話しています。
本当にこの通りです。発熱していても仕事にいく。咳をしていてもマスクをしない。咳しぶきがついた手で手洗いもせずいたるところ触ってしまう国民と、どこか流行地域に旅行にいったか、発熱者との接触はなかったか等を聞かない医療者等はほとんど彼の国と変りません。
ただ彼の国の政府の初期対応は誉められた物ではありません。患者が発生したすぐから、MERSはすぐ収まるという言い切りをし、観光等には問題ないと発信していました。
@miwachan_info 3次感染の記事が出ていますよhttp://t.co/vdwM5tWH4w
このタイミングで安全ですとは感染管理の常識では間違いです!情報を収集してお気をつけて。
— 中村 幸嗣 (@yukitsugu1963) 2015, 6月 2
それがこの状況ですからたとえWHOが緊急事態ではない言ったとして、学問的に正しいとしても心は晴れません。しっかりした対応をしていないのに大丈夫と言ってしまった広報戦略の失敗です。
今回も、セオル号転覆事件から言われている彼の国の危機管理能力不足、広報管理能力不足、いやいいかげんということがわかった事例です。
でもねみなさんよく覚えていてください。彼の国がしっかり管理し、感染者が2次感染で収束していたらここまでニュースになりません。米国のエボラ対応はすぐ収まりましたよね。それこそタイで患者が発生したということもニュースにはならなかったでしょう。だってサウジアラビアのMERS患者数ニュースに今までなっていました?
また今回初期対応にお金をかけてしっかり収束させていたとしたら、どこからかいつも出てくる後だしジャンケンの誰かが感染対策は過剰で無駄な税金!と責めるのです。日本でもよくあります。抗インフル薬の備蓄更新に1億円超 大流行なく大量処分:無駄な方がいい
いままで放射線対策等様々なものが全てそのいるいらないの歴史で動いていますし、危機管理の安全基準をどこに置くかはとても難しいのです。今回はとてもいいシミュレーションだったでしょう。お金を初期にかけて防止できていたらいくら、そして今回いくらかかっったかを比較し分析してもらうととてもいいデータになります。
昔のインフルエンザ記事に書きましたが、MERSを含め感染症にかかることは100%は防げませんが以下の感染症予防は共通です。
1 手洗い、うがい
付着したインフルエンザを物理的に排除する。うがいの代わりにお茶を飲むと言っている先生もいます。MERSも多分OKです。
2 人ごみへの外出を控え、外出時にはマスクを着用
ウイルスとの接触や身体への侵入を回避する。マスクは本来ウイルスを除けませんが、飛沫の予防と加湿の効果が言われています。
3 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下 適度な加湿が重要です
4 十分な休養と栄養摂取
身体の抵抗力を高める。とても大事な事です。休んで食べることが治療です
感染を予防できる割合は30%台ですが、重症化を90%の確率で予防します。残念ながらMERSはありません。
そして人からうつらないことも大事ですが、人にうつさないようにすることも大切ということです。
接触したかもしれない日本人が帰国した、タイではじめて感染者が出たとマスコミは騒いで恐怖をあおり気味ですが、前も言いましたが正しく恐れて対処しましょう。H7N9型インフルエンザ:考えても無駄な事を心配するのはやめましょう