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アクセスコントロール規制を著作権法に組み込むとまずい理由

模倣品・海賊版拡散防止条約 (ACTA) の影響で、国内法改正の動きが活発化している。以前MIAUでも解説番組を放送したが、もっとも影響が大きいのは、アクセスコントロールの回避が違法化されることだろう。具体的にはマジコンを違法化したいということなのだが、このアクセスコントロール規制を経産省は不正競争防止法に、文科省は著作権法にそれぞれ組み込もうとしている。MIAUとしてはマジコン対してのピンポイントに規制であればあまり積極的に反対する理由は見つからないのだが、これがアクセスコントロール全般に規制がかかると、困るところは沢山出てくるので、ざっくりとした規制には反対であることを両省庁に訴えてきた。

例えばアクセスコントロールの違法化で困るのが、LinuxでDVD Videoの再生が違法になってしまうということだ。なにせソフトウェアのDVDプレーヤーというのは、DVD Videoに対するアクセスコントロールを解除する機能なしには成立しない。しかしこの暗号化解除キーは、オープンソースのソフトウェアには貰えない。なぜならばオープンソースであるがゆえに、その解除キーも公開されてしまうことになるからである。

現状はちょっとまあうまいことむにゃむにゃっとやって再生しているというのが現状なので、そこががっつり違法ということになると、結構困るところも出てくるのではないか。とまあそんなことを考えたのだが、正直どれぐらいの影響範囲なのかは判然としない。

しかしLinux問題より大きな問題があることがわかってきた。先日、米国でiOSのJailbreak(ジェイルブレイク)が合法であるという結論が出たわけだが、これはハードウェアに対する、アクセスコントロール回避に相当する。これが日本だけ、違法になる可能性が出てきているということである。

特に著作権法で違法化をやると、とてつもないことになる。つまりコンテンツを保護する法律なのに、特定のハードウェアやプラットフォームを保護する仕組みも著作権法に組み込まれてしまうのである。ハードウェアプラットフォームによる囲い込みは、経産省が所管する不正競争防止法が管理するべきところに、著作権法の問題も絡んでくるという、二重構造になってしまう。

来週13日の文化庁著作権分科会で違法化の承認が出れば、あとは粛々と法改正の手続きが始まっていく。大変わかりにくい話で、筆者もこの解釈でOKなのかは自信がないところではあるのだが、この「著作権法がハードウェアも保護する」という妙な事態になることは、健全ではないと思う。ぜひこの問題を多くの人が話題にし、メディアでも取り上げて貰えれば、国会での改正議論で戦えるチャンスが出てくるだろう。

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