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東京圏の医療介護不足 地域包括ケアシステムの確立を

公明新聞:2015年6月6日(土)付

民間の有識者でつくる「日本創成会議」が、東京など1都3県の「東京圏」で高齢者が急増し、2025年に介護施設の受け入れ能力が約13万床不足するとの推計を示した。

東京圏の75歳以上の高齢者は、今後10年間で約175万人増えるとされる(国立社会保障・人口問題研究所調べ)。全国の増加数の3分の1を占める規模であり、介護に相当数のマンパワーが必要になるのは明らかだ。今回、試算ではあるが具体的な数字で介護需要が示されたことは、今後の医療、介護政策を進める上で大変に意義深い。

創成会議は、東京圏で介護人材を確保しようとすると、地方から人材が東京圏に取られて地方の人口流出に拍車が掛かるため、高齢者を受け入れる環境がある地方への移住促進を提案している。

ただ、移住には転居費用をはじめ個人の経済的な負担が大きく、住み慣れた地域を離れることをためらう高齢者は多いとみられる。政府も含めて東京圏の自治体は、今回の推計を精査して医療、介護政策を一段と強化すべきだ。

創成会議の提言をきっかけに地方移住を検討する高齢者もいるだろう。しかし、地方では受け入れ体制に開きがあり、歓迎と困惑が交錯しているのではないだろうか。

政府は、各地方の状況を調査し、十分な情報提供やきめ細かい相談に応じることが必要だ。その上で、受け皿となる地方の支援に取り組んでもらいたい。

一方で、公明党が推進している、高齢者が住み慣れた地域で医療や介護、住まいなどが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の確立も進めなければならない。

このシステムは、自治体が設置する地域包括支援センターを拠点に、地域の医療や介護の専門家、NPO、ボランティア団体などが協力して高齢者の生活を見守り、支援する仕組みだ。

最大の特徴は、地域の特性や実情に応じたサービスが展開できる点だが、地域によっては、取り組みが遅れている自治体もある。地域に根差す公明議員が、全国のネットワークを生かして情報交換を行うなど連携を密にし、このシステムを充実させる推進役を果たしていきたい。

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