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日本初の「生活保護受給者」デモ

 「わたしたちの声をきいてください!生活保護利用者デモ」(実行委員会主催)が8月10日、日比谷公園をスタート地点にして行われました。参加者は70人(主催者発表)。「私たちの声を聞け!」「密室で決めるな!」「生活の実態を見ろ!」「命を財源で決めるな!」などと声を上げながら、東京駅近くまで練り歩きました。生活保護受給者によるデモは初めて。

 「福祉行政報告例」によると、2011年3月に生活保護を受けたのは、145万8583世帯で、人数にすると202万2333人で、59年ぶりに200万人を超えた。世帯数も過去最高となった。もはや、生活保護受給者は少数派ではない状況になっている。

  こうした状況の中、生活保護法の改正議論が噴出している。細川律夫厚生労働大臣は1月25日の記者会見で、「地方自治体と検討会を立ち上げ、意見をよく聞いて合意形成できれば法改正したい」と述べ、地方と協議した上で、生活保護法を改正したいとの考えを表明していた。また、不正受給対策とともに、就労支援を強化したいと述べていた。

 改正の中には、受給期間に制限を設けるかどうか、医療費の一部負担を導入するかどうかも、焦点になっている。 今年の5月から国と地方自治体の間で協議が始まっている。その中では、生活保護受給者に対する就労・自立支援、医療扶助や住宅扶助等の適正化、生活保護費の適正支給の確保、第2のセーフティネットと生活保護との関係整理の4つが検討項目としてあがっている。

 大阪市の平松邦夫市長は、毎日新聞に寄稿文を寄せている。

・自治体の努力で解決できない制度上の課題は多く、生活保護制度の見直しは喫緊の課題である。しかし、問題の根本は、社会経済情勢の変化に対応できていない社会保障の矛盾を、生活保護がすべて引き受けてしまっていることにある。国には、雇用・労働施策や、医療、年金といった社会保障制度全般を含めた一体的な議論を進めていただきたい。

・生活保護の経費は、憲法が保障するナショナルミニマムとして、全額国が負担すべきであり、財源負担のあり方の検討も求めたい。

 一見、正当にみる主張ですが、国と地方自治体との協議では、具体的な議論が見えにくい。そのため、当事者の話を聞いてほしい、とデモに至っている。

 生活困窮者を支援するNPO「ほっとプラス」の藤田孝典さんは、

 「いまは、稼働年齢層を3〜5年で打ち切るとか、医療費の自己負担を一部導入しようという動きがある。生活保護受給者はただでさえ自殺は多い。就労支援で追い立ててもさらに自殺を生むだけ。本質的な改善にならない。病気の人ほどリスクが高まる。まずは雇用を生んで、生活保護受給者にもちゃんとした職場を見つけて、一緒に社会で行きて行こうという支援が必要だと思っている」

 と話していた。

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