「銀座のクラブママが夫に「枕営業」 妻の賠償請求を棄却」(朝日新聞2015年5月28日)
先日、不貞行為の相手に対する慰謝料請求について見解を述べました。
「不倫だ、慰謝料寄こせ! 配偶者ではなくその相手方に対する請求は正当だと思いますか?」
朝日新聞で紹介された判決は、当事者が主張もしていないような「枕営業」について触れて、請求を棄却。
「判決で始関(しせき)正光裁判官は売春を例に挙げ、売春婦が対価を得て妻のある客と性交渉しても、客の求めに商売として応じたにすぎないと指摘。「何ら結婚生活の平和を害するものでなく、妻が不快に感じても不法行為にはならない」とした。」結婚生活の平和を害するものではないということですが、もちろん結婚生活に影響は出ます。
とはいえ、請求自体、否定するのは当然でしょう。
結婚生活に影響を与えたのはあくまで夫です。
商売で性行為をしている相手に対して、カネで買ったのは夫です。夫にこそ原因があるのですから、カネで買われた相手に対して請求を行うなど筋違いも甚だしいのです。
この妻の請求は、夫婦関係は破綻していないという前提なのかもしれませんが、この事例では、夫はカネがあり、そのカネで女性を買っていたというだけのことであり、非難されるのは夫以外になにものでもありません。
ましてや何故、離婚には至らないのですか。そこにはカネのある夫とは離婚しないという打算が見え見えです。
裁判所も順次、判例を変更し、相手方に対する請求を認めるべきではありません。
便宜上、よくあるパターンで整理してみますが、
① 夫がカネで女性を買ったような場合(売春レベル)
② 夫がカネという関係でなく、知人女性を性欲のはけ口にしていた場合(その女性が恋愛関係にあると欺されている場合もある。)
③ 夫が他の女性と恋愛関係になった場合
という分類になりますが、①から順次、相手方女性への請求は否定されるべきであり、このような請求を認めること自体、時代遅れ、時代錯誤も甚だしいというべきものです。
しかも、もっと品がないと感じるのが、弁護士が広告などで、相手女性からカネを取れなどと煽ることです。
昨今、弁護士業界は、かつての司法制度「改革」によって激増状態となり、業務広告が氾濫するようになりました。
過払金請求につぐ、「開拓分野」ということになるのでしょうか。
「弁護士 不貞 慰謝料」で検索してみてもこんな感じです。
リンク先を見る
このような社会の到来を弁護士激増によってもたらしたかったのでしょうか。
事前規制から事後救済型社会へが、司法制度改革審議会意見書のキャッチフレーズでしたが、相手女性にカネを支払わせることが事後「救済」で、司法の出番だ、弁護士だ、ですか?
何だか下品な訴訟社会です。



