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安保法制を根底から覆す! ~昭和47年政府見解「幻の集団的自衛権」の立証~

 安保国会が始まりました。
 集団的自衛権行使の「三要件には歯止めがあるのか?」といった議論などがなされています。
 しかし、戦争放棄の9条から戦争を解禁した法案に歯止めが存在しないのは当たり前です。

 もっと、本質的な議論をしなければいけません。
 それは、「そもそも、新三要件は存在し得るのか?(合憲なのか?)」という問題です。
 昨日の安倍総理の答弁を見てみましょう。

■平成27年5月26日 衆議院本会議速記録(議事速報)抜粋
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
昨年七月の閣議決定における憲法解釈は、従来の憲法解釈との論理的整合性と法的安定性に十分留意し、昭和四十七年の政府見解における憲法第九条の解釈の基本的な論理の枠内で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための合理的な当てはめの帰結を導いたものであります。

昨年の閣議決定では、国民の命と幸せな暮らしを守るため、必要最小限度の自衛の措置が許されるという、従来の憲法解釈の基本的考え方を変えるものではないことから、憲法の規範性を何ら変更するものではなく、立憲主義に反するものではありません。

  したがって、御指摘のとおり、昨年の閣議決定について、解釈改憲、立憲主義の逸脱という批判は全く当たらないと考えます。
・ 安倍総理は、「7.1閣議決定による憲法9条の解釈変更は、解釈改憲というべきものであり、立憲主義に反するのではないか?」という質問に対して、「7.1閣議決定の解釈変更は、昭和47年政府見解に書いてある憲法9条解釈の「基本的な論理」と同じだから解釈改憲ではない。」と答えています。

・ これを分かりやすくいうと、安倍総理は、「昭和47年政府見解の中には、もともと集団的自衛権行使が許容されていたのだ。その集団的自衛権行使が許容されている憲法9条の法理(法的な論理)こそが「基本的な論理」なのだ。」と述べているのです。

・ 「えっ? 憲法9条では、昭和47年政府見解という政府の9条解釈の時から、集団的自衛権行使が認められていたのか?」と驚かれるかも知れませんが、そのとおり7.1閣議決定にははっきりと書いてあるし、安倍政権はそのように答弁をしているのです。

・ つまり、7.1閣議決定の解釈変更とは、「昭和47年政府見解を、作成されてから42年ぶりに読み直してみたらそこに集団的自衛得権行使が書かれていたのを発見した。そして、この集団的自衛権行使がもともと含まれている憲法9条の法理こそ正しい憲法9条解釈であり、安倍内閣はこの法理たる「基本的な論理」にホルムズ海峡事例や邦人親子避難事例を当てはめて、初めてその解釈を実際に使ったという意味で「解釈変更」をしたのだ。」と言っているのです。

・ ちなみに、安倍内閣は、「昭和47年政府見解の前後のあらゆる国会答弁や政府見解で、集団的自衛得権行使を許容することが明記されているもの、法理として読み取れるものは存在しない。」と、私の国会質問に対し答弁しています。

・ これは、当たり前です。なぜなら、「憲法9条において、集団的自衛権行使は、限定的な集団的自衛権行使なるものを含めて、憲法解釈の変更の余地すらなく、憲法の条文を変える以外に手段がない。」というのが確立した(憲法制定議会以来一貫した)政府の憲法9条解釈だったからです。

・ そうすると、安倍内閣が7.1閣議決定において主張するところの、「歴代政府が踏襲してきた憲法9条解釈の「基本的な論理」(この中には集団的自衛権行使が含まれている)なるもの」は、昭和47年政府見解以外には表明され、あるいは明記されたものが存在しないことになります。

・ では、本当に昭和47年政府見解には、もともと集団的自衛権行使が含まれていた(法理として許容されていた)のでしょうか?

もし、これがとんでもないインチキだったら、安保国会は「幻の集団的自衛権行使」の上に議論が始まっていることになります。

・ 結論を先に申し上げると、「昭和47年政府見解に集団的自衛権行使が含まれている」という主張は、昭和47年政府見解にある「(我が国に対する)外国の武力攻撃」という文言を、42年目にして勝手に、「同盟国等に対する外国の武力攻撃」という意味に読み替えるという単なる「言いがかり」に過ぎないものであり、何の根拠もない空前絶後の暴挙であり「正真正銘のレッテル貼り」というべきものです

・ 現に、例えば、昭和47年政府見解を作成した当時の吉國内閣法制局長官が、当見解を作成し国会に提出する契機となった国会答弁において(作成のわずか3週間前ののもの)、以下のように明言しています。

 「集団的自衛権行使ができるということは、憲法9条をいかに読んでも読み切れない。

 「(日本には未だ武力攻撃が発生せず)他国にのみ武力攻撃が発生している集団的自衛権の状況では、日本国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されることはあり得ず、よって、日本はあらゆる自衛の措置(集団的自衛権行使)を行うことはできない。

・ つまり、「昭和47年政府見解には集団的自衛権行使は存在しない」のです。

・ で、あるならば、昨日から始まった安保国会は「日本の政治史上、最大の喜劇」というべきものです。
  つまり、「安保国会は、安倍内閣の終わりの始まり」なのです。

・  にもかかわらず、この真実を国民の皆さまが知ることなく、安倍政権の欺罔によって憲法を奪われたまま、「安保国会がクーデター改憲が強行される日本の政治史上、最大の悲劇とならないよう(そして、その先には、違憲の戦争という自衛隊員や国民の最大悲劇が待っています)」、以下の私のご説明ビデオをぜひご覧下さい。
  目からウロコの衝撃をお約束致します。

■解釈改憲を根底から覆す決定的な根拠 ~「昭和47年見解の読み直し」の虚構を暴く~
https://www.youtube.com/watch?v=13ljv4j7gus

2015年5月27日 
参議院議員 小西洋之

【Youtube解説の参考資料】
・フリップ等資料
 http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/s-47.pdf
・昭和47年政府見解の原本コピー
 http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/s47.pdf
・昭和47年政府見解の作成者による「7.1閣議決定の解釈改憲」否定答弁
 http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/0519-3.pdf

※なお、この主張は先月に発表した民主党の党見解のど真ん中にも記載されています。
 http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/0512-13.pdf (P.3の下段)

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