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東電ら不起訴に不服申し立て――原発事故の罪を問う

「たった2カ月半できちんとした捜査がなされたとは思えません。新たな証拠が次々と出てきているにもかかわらず、そこに言及しない捜査のありかたは問題だと思います。それだけに、検察審査会という市民の良識に期待したい」

福島原発告訴団(以下、告訴団)団長の武藤類子さんはそう訴える。

4月30日、告訴団は、「2015年告訴」の不起訴処分について、東京検察審査会に不服申し立てを行なった。「2015年告訴」は、今年1月13日、東京電力福島第一原発の事故により被害を受けた住民らが、責任者たちの刑事裁判を求めたもの。勝俣恒久東電会長(当時)をはじめ事故当時の東電幹部、国の関係者など33人を告訴した「2012年告訴」に続き、東電の津波対策担当者、旧保安院関係者ら9人を告訴・告発していた。

しかし、東京地検は4月3日、全員を不起訴処分とした。今回の申し立ては、十分な捜査を尽くさず、不起訴理由にも事実誤認があるなどとして、5人について処分を不服として行なわれたもの。

告訴団代理人の海渡雄一弁護士は「(今回申し立てた)人たちがちゃんと仕事をしていれば事故は避けられたというところまで、ピンポイントで事故の真相がわかってきた。証拠をどっさりつけて申し立てます」と自信をのぞかせる。

なお、「2012年告訴」は、検察審査会が勝俣東電元会長ら3人を「起訴相当」としたにもかかわらず、東京地検は今年1月22日、これを不起訴処分としたため、現在、東京第五検察審査会で、再度の審査が行なわれている。二度目の「起訴相当」が出れば、「強制起訴」となるため、武藤団長は、こちらの告訴についても、「3人の東電幹部が強制起訴になると強く信じています」と期待する。

(山村清二・編集部、5月15日号)

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