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勝者無き混乱、騙し合いの帰結

未曾有の国難の中、国家の恥とも言える権力闘争のモノマネのようなものが続いていた永田町ですが、本日午後一定の結果が出たという事です。まずもって昨日の夜半まで100名を超える与党議員が『菅政権では国難を乗り越えられない』と世論の批判覚悟で決意を固めあったとされる中で、こうも簡単に覆る彼らの信念とか決意の重さとは一体何だったんだろう???と誠に不可思議な感じがする次第です。

また反政府運動を展開されていた与党議員の決意を翻意させた総理の代議士会での発言については、何度文面を読み返しても『退陣する』とは一言も書いてある訳ではありません。実際、「言った言わない」、「あの人はウソを付いている」程度の低次元かつ不毛な論争が既に民主党内で始まっていると聞き及びます。

しかし、改めて言うまでも無く与党議員にとっての「内閣不信任案」への造反は究極の決断を要する政治行動であるはずです。そして本日午前まではもの凄い勢いで退陣への造反運動が確かに展開されていたのを自分も至る所で見聞きしていた所です。

別に自分はこの難局の中で内閣不信任案が可決されて欲しいと思っていた人間ではありません。人間同士の騙し合いでしかない政局ゲームは自分は大嫌いです。ただ余りにも不自然な状況の変貌ぶりを目の当たりにして、今の与党の中核を担っている民主党という政党の性質について正直、非常に驚いています。

つまり、未曾有の国難の中、世論の猛批判を受けてでも政治家としての究極の判断である不信任賛成についての決意を固め、そして翌日には何の状況の変化も無いとしか考えられないにも関わらず70名以上もの人達が、結果として決意を覆すという事そのことが驚きを通り越して、世間からは呆れられているのではないかと不安に思わざるを得ないという事を申し上げたい訳です。

結局、彼らにとっての究極の政治決断の重さはその程度のものだったのか?、その程度の決意でこの国難の中、火遊び(政局ごっこ)に手をつけたのだろうか??、更に別の言い方をすれば今後彼らの発する言葉というものは信用するに足りるのだろうか?・・という、政治家、政党にとって最も大切な国民との間の「信」が、本日午後、根っこから消え去ったのではないかという恐れを抱かずにはおられません。あるいは、もし100人近い集団が本気で取り組んでいって、それでどこかにいた策士の「言葉遊び」に騙されて集団で「落とし穴」に落ちていったのであれば、国家の危機管理をする立場である国会議員としては致命的な能力不足を露呈したのかもしれません。どちらにしても希望の無い話であります。

このような感覚を私が感ずるのは、国民新党が民主党と連立政権を組み出してから早2年近く経ちながら、公党同士の約束が実行されていない事とも無関係でないように思います。菅政権が発足した直後の昨年6月10日の政権の背信的行為を自分は一日たりとも忘れた事はありません。以降、丸一年間、郵政法案の審議は唯の一日も無いというのも現実です。物事を常に斜めから見る癖が染み付いてしまったので、余計な心配までするのかもしれません。

本日の民主党の人達の行動についても様々な人が様々な立場で状況を自分だけに都合よく解釈して、自分にとって居心地の良い環境を整備する事に終始して、結果、目先の勝者と敗者が出たという事でしょうが、今日の出来事に勝者などという者はいないのだろうと思います。全員が国民の「信」を失ってしまったとそのうちに判断される事になると思えてなりません。被災者、被災地の事が完全に置き去りにされた事をも含めて一連の経過が全て残念です。

せめて、今後は「言った言わない」の低次元の政局ごっこが続くことなく、言行一致の施政方針の下、とにかく結果を一つでも出せるような環境が整備される事を期待するしかないと思います。また今回の政局騒ぎの最終局面では、我が党の亀井代表は政権を支える意味で事態収束に対し大貢献されたと思いますので、今後の郵政法案の大進展をも願って、気分を出来るだけポジティブに持ちながら明日からの政務官公務に当たってゆきたいと思います。

政局騒ぎの区切りの中で心境報告まで

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