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- 2015年05月17日 10:00
エジプト元大統領に死刑
旧ムバラク政権時代の2011年に、刑務所から脱獄したとされるムルシ元大統領に対して、裁判所は死刑判決をくだす見通しであると報じられています。
元々ムルシ大統領は、2011年におきた、一連のアラブの春と呼ばれる中でのエジプト革命によって誕生した政権です。それまでムバーラク大統領が30年に渡り独裁体制をとってきた中での不満が国民の中に募り、選挙によって合法的に大統領に選出されたのですが、その後も混乱が収まらないようです。
結局ムルシ大統領自身の政権運営の失敗もあって、国防大臣に引導を渡される形で政権の座から引きずり下ろされたのですが、そのままタダの人になるのではなく、刑務所に入れられた上に死刑を宣告されるという事態になっており、司法が極めて政治的に作用していることを示しています。
一つは、ムルシ元大統領が西洋からの独立とイスラム文化の復興をムスリム同胞団であるということです。元々ムバーラク政権が続いた時代、長く反政府勢力として存在していましたが、ムルシ氏が政権を取るに至るも失脚、そして弾圧という流れになっています。今回死刑となるのはムルシ元大統領を含めたムリム同胞団100人以上となっており、ムスリム同胞団に対する攻撃の色が濃いと言わざるを得ません。
ムルシ元大統領が死刑となれば、また報復の連鎖となるかもしれません。エジプトの政治状況は引き続き混乱が続きそうです。そこをISISなどが間隙を突くことが懸念されます。
元々ムルシ大統領は、2011年におきた、一連のアラブの春と呼ばれる中でのエジプト革命によって誕生した政権です。それまでムバーラク大統領が30年に渡り独裁体制をとってきた中での不満が国民の中に募り、選挙によって合法的に大統領に選出されたのですが、その後も混乱が収まらないようです。
結局ムルシ大統領自身の政権運営の失敗もあって、国防大臣に引導を渡される形で政権の座から引きずり下ろされたのですが、そのままタダの人になるのではなく、刑務所に入れられた上に死刑を宣告されるという事態になっており、司法が極めて政治的に作用していることを示しています。
一つは、ムルシ元大統領が西洋からの独立とイスラム文化の復興をムスリム同胞団であるということです。元々ムバーラク政権が続いた時代、長く反政府勢力として存在していましたが、ムルシ氏が政権を取るに至るも失脚、そして弾圧という流れになっています。今回死刑となるのはムルシ元大統領を含めたムリム同胞団100人以上となっており、ムスリム同胞団に対する攻撃の色が濃いと言わざるを得ません。
ムルシ元大統領が死刑となれば、また報復の連鎖となるかもしれません。エジプトの政治状況は引き続き混乱が続きそうです。そこをISISなどが間隙を突くことが懸念されます。