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NYタイムズ前デジタル統括、年2億円超でトリビューンへ

ふとした時に米国の新聞社幹部の破格の待遇を目にすると、新聞が斜陽産業だなんて冗談なんじゃないかと思わされます。(例えば1年前のこれ3年前のこれとか)

そして、今度はロサンゼルス・タイムズやシカゴ・トリビューンなどを擁するTribune Publishingが採用した上席副社長Denise Warren女史(51)のケースです。

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その待遇は、同社が証券取引委員会(SEC)に4月30日付けで提出したレポートに細かく書かれています。サラリーは62.5万ドル(7,500万円)。高いと言えば高いですが、これは彼女の実入りの一部に過ぎません。

彼女の経歴はリンクトインに詳しく書いてありますが、ニューヨーク・タイムズ(NYT)に入社して26年、まだ51歳の若さ。主に経営企画的な仕事を経験してきたようです。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、NYTのデジタル課金導入の中心人物の一人だったそうです。

課金が始まってからもデジタル部門担当の副社長でしたが、同部門の再編が行われた昨年秋に退社した由。そして、今度は、そうした経歴を買われてTribune Publishingに招かれ、同社のデジタル部門全体と、ロサンゼルス・タイムズとシカゴ・トリビューンを除くボルチモア・サンなど6紙の統括を任されることになりました。

そして、その待遇の詳細は、ここにあります。理解できる範囲で書いてみます。契約は2017年までで、まず、サラリーは前述の通り62.5万ドル。これにサラリーと同額のボーナスが約束されています。さらに、annual equity grantsという株式の支給が毎年あります。その年間総額は55万ドルで半分はストック・オプションだそうです。

これを足し合わせると180万ドル、2億1,700万円です。しかも、会社側の判断で引き上げもあり得ると書いてます。業績が上がらなければ首切りもあり得るでしょうが、その場合も安心。その先12ヶ月分のサラリーもボーナスも株式支給もあり!

ちなみに、Tribune Publishingの2015年第1四半期の利益は前年同期の1,200万ドルから300万ドルへ減少しています。その利益の6割相当額を、NYTで実績を上げたデジタルに強い新副社長に充てるわけです。「新聞の未来はデジタルにしかない」というTribune Publishing首脳陣の決意の現れのように見えます。(日本の新聞社首脳とはだいぶ違うなあ)

彼女自身、WSJの記事によると「組織にデジタルDNAと実験精神を持ち込む」と張り切っているようです。なにせ先のリンクトインでは、名前の下に「Results Oriented Executive (結果重視の重役)」って堂々と書いてますから、自信もあるのでしょうが。

なお、Tribune Publishingは、元はTribuneという新聞チェーンからテレビ部門を切り出して別会社化(Tribune Media)されたあとの新聞とそれに伴うデジタル部門からなる昨年発足の新会社です。

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