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コーヒーとお茶 飲み過ぎはだめ? 安い健康食品?

適度なコーヒーとお茶の摂取が寿命に影響するという報告がでました。
コーヒー飲む人“病気で死亡の危険性低下”

詳細はがんセンターHPに書かれています。
緑茶と死亡・死因別死亡、コーヒーと死亡・死因別死亡について

少し解説を加えます。

ここで紹介された研究は、疫学のコホート研究と言われる医学研究のひとつの方式によるもので、実は医学のエビデンスレベルからいうとレベルⅢと最高のものではありません。ちなみに原爆の後のがん発症の研究や、タバコの癌への悪影響等もこのコホートを使った疫学の研究です。

ここでマスコミに出ている死亡の危険性低下?について少し加えます。がんセンターのHPに書かれていますが、

多目的コホート(JPHC)研究から、緑茶摂取と全死亡リスクおよびがん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患及び外因死を含む5大死因死亡リスクとの関連を検討した。(中略)

男女の全死亡リスク及び心疾患、男性の脳血管疾患及び呼吸器疾患による死亡リスクの減少が示されました。

平均で約19年の追跡期間中に1万2,874人が亡くなりました。そのうち、5,327人ががん、1,577人が心疾患、1,264人が脳血管疾患、783人が呼吸器疾患、992人が外因による死亡でした。
死因別には、がん死亡との関連は男女ともみられませんでしたが、心疾患による死亡は男女とも低く、脳血管疾患と呼吸器疾患については男性でのみ低いという結果でした。
外因による死亡との関連については、5年以内の死亡例を除いた解析でのみ、女性でリスクの減少が確認されました。
(中略)
コーヒー摂取により、全死亡および心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクの低下が確認されましたが、がん死亡リスクとは関連がみられませんでした。5杯以上の群では統計学的有意なリスク減少がみられませんでした。
という事で
緑茶を習慣的に摂取する群において、男女の全死亡リスク及び心疾患、男性の脳血管疾患及び呼吸器疾患による死亡リスクが減少 というのが正確な表題になります。

わかりやすくすると
19年間観察した結果、同じくらいの年齢の人で、お茶やコーヒーを飲んでいるグループは飲んでいないグループに比べて事故死も含めて死亡する人間が少なかったということになります。

ただここで問題なのは、緑茶やコーヒーをある程度飲めるぐらいもともと健康な人だったから、そうでない人と比べて死亡率が低い可能性があること、つまりコーヒーや緑茶を飲むことが寿命を延ばした結果ではないことを完全に否定できないことです。(これが疫学のデータ解釈の難しさ)

ただ少なくとも、緑茶やコーヒーを飲む事は、最低でも寿命にそんなに悪影響を与えないということはほぼ証明できたことにはなります。でも飲みすぎると適度に飲む人と比べていまひとつになるけど、飲まない人とは差がないということも。

巷の健康食品などもそうです。健康に気を使っている人が健康食品を好んでとっている可能性があります。本当にこの食品で元気になりましたと証明するためには、健康に気を使っている人に本物だよと言って偽の健康食品と本物の健康食品をとらせて比較をしない限り、本当の証明はできないことになっています。そしてこれだとエビデンスレベルは最高のレベル1になります。

プラシーボ効果というものですが、気の持ちようで健康は結構変ります!高い健康食品ではなく、健康にいいと信じて安いお茶やコーヒーを適度に飲みましょう。

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