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緊急時における個人の自由・権利制限は、憲法で明記すべき

憲法改正論議は、全面改正でなく、部分改正論が主流になりつつある。一度改正の実績を作り、憲法は我々の手で改正できるとの実感を多くの日本国民が共有できれば、次に繋げやすい面もあるとの見たてかもしれない。

その部分改正の対象項目の一つが緊急事態条項だ。4年前の東日本大震災後、緊急時の私権の制限の必要性を最初に当時の民主党政権に質したのは福島県出身でもある佐藤自身だった。震災後初の参議院予算委員会で、福島県へのガソリン輸送がタンクローリー運転手の権利等から義務の履行を、時の政府が強く言えず、浜通り被災地への配送が遅延した事例を指摘し、災害対策基本法に基づき災害緊急事態を宣言し、公共の福祉(被災者の命や暮らし)を守るために、「物資統制」等の個人の権利や自由を制限しうる緊急政令を出せる体制を構築すべきと指摘した。

だが当時の民主党政権は「(憲法で保障されている)国民の権利義務を大きく規制する措置である」ことを理由の一つに災害緊急事態の発令も緊急政令発令にも慎重だった。

法律で緊急政令の発出要件をいくら柔軟に規定したとしても、憲法で規定されている個人の権利や自由との関係で、違憲を恐れるあまり、時の政権によっては緊急政令を発出を躊躇しかねない。即ち、人権で一番大事な生存権を守るために必要な個人の権利義務を規制する緊急政令が出されないことがあっていいのだろうか?

ましてや緊急事態は、外国からの武力攻撃や国内の治安の乱れ、国際テロ、感染症等自然災害だけではなく、特性が各種事案ごとに異なり、個別法だけで対応するのは困難だ。また自然災害対処だけの緊急事態条項を憲法で規定するとしたら、それこそ極めて近視眼的で視野が狭く、緊急時に国民の命と暮らし守ることにも繋がらない可能性も出てくる。

以上のことからも憲法で緊急時における緊急事態条項を規定する意義は大きいと思う。国民の命を守るのが政治であり、現憲法もそれを否定していない。

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