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統一地方選挙「無投票」を考える

 統一地方選挙の振り返りつつ、まずは県議選における「無投票」の問題を考えてみる。(関連で後半「無所属」についても、ちと言及)

   さて、「無投票」と「低投票率」はいずれも政治に対しての住民の関心が低いことから生まれる裏と表の関係であると思われがちだが、その根は別にあるとワタクシは思っている。

 以前、佐藤優先生と対談した時「低投票率は必ずしも民主主義の危機ではない。むしろ高投票率の方が国としては危機状態にあるということ」であるとのご指摘も受け、その件についてはまた別のところで述べているのでぜひ読んでいただきたい・・って有料だがね(笑)

 「無投票」となる要因は明らかに構造的な問題である、とワタクシは思っている。

  1人区が多すぎるのである。

  たとえば新潟県でも、
http://www.niigata-nippo.co.jp/…/senkyo…/20150405173268.html

   千葉県でも、ネットで引けば同様の記事が出てくる。
http://www.sankei.com/reg…/news/150405/rgn1504050045-n1.html

   地方議会では行革の一貫として定員の削減と、それと同時に1票の格差を改善しよう選挙区割りの見直しなどを行う。

 その際に自民党系会派は1人区を増やす案を推進する。2人区案は基本、却下である。当然ながら1人区の方が有利だからである。

 無投票選挙区を規模別に見ると、実際、1人区が前回の161から192に増加している。その多くは自民系が取っている。

ただ、無投票選挙区は2人区でも77から98、3人区で16から25にそれぞれ増えたということを見ると、共産党の動向が気になる。で、調べてみた。

 1〜3人区の無投票選挙区で共産党公認で当選したのは和歌山県有田郡区のみである。

 ということは、他の無投票となった1〜3人区選挙区では共産党が候補を擁立していない、ということになる。以前は「どんなに厳しい選挙区でも候補者を必ず立てる」というイメージがあったが、選択と集中をしている、ということなのだろうか。

   擁立者数の比較を見ると共産党は前回2011年を37人上回る262人を擁立している。

自民党の擁立候補は前回を66人上回る1310人。公明党は3人減の169人をそれぞれ擁立。

 民主党は前回の571人のなんと6割弱の332人だ。維新の党は126人。

  民主系の一部が維新に行ったとしても非自民系で100名ほど立候補者数が減っている。

 前回、民主党は小沢幹事長の号令のもと、「3人区以上は民主党で複数擁立」という方針を立ててもいた。

 これは政権与党として統一地方選、参議院選挙を闘う上で当然の戦略とされたが、現場は分裂気味の選挙となり、それが逆に党の結束を弱めた一因になったことは結果が証明しているとも言える。

 いずれにせよ、1人区で「無投票」が増える原因のひとつは、その選挙区で国政で拮抗する2党、もしくは3党の「代理戦争的役割」がないからである。

 現状のように自民党が圧倒的有利と言われる状況の中で、他党が候補者を立てる余裕も、またほぼ可能性がない中で「火中の栗を拾う」候補者もいない。以前、例えば自民党に不利な風の中で無投票=不戦敗を避けるため、県連職員がその割の合わない役目を引き受けていた例を見て来たが、それが出来るのは「組織」が機能しているからである。今の民主党や維新の各県連にはそこまでの体力はないだろう。

 一方で、当選する人数が少なければ少ない程、党派制を出し過ぎると広く票を取れないので、どこかの政党に所属していても「無所属」として出馬する「ステルス無所属候補者」がいるが、当選後の「所属会派」を見れば、彼らの出自はわかることになる。

 もちろん「真性無所属」もいる。

 党が議員を選ぶ大きな基準となる国政と違って、地方選挙においてはそこまで重視はされない。むしろ既存政党への不満を持った層の受け皿となる「無所属」という選択肢は、過去から一定の存在意義を持って来た。野田元総理を始め、前原、玄蕃氏たちも県議会議員選挙に挑戦した時は「無所属」で、批判勢力の票をまとめて当選したのである。

 2人区、3人区の場合、当事者同士の微妙なバランスで「争い」を避けようとの思惑が生まれ、新規参入がし難い状況を作り出す。逆に言えばそれだけ「選挙に強い」というオーラをそれぞれが出す、もしくは事前のちょっとした駆け引きも含め(例えば県議選に出ようとしていた人を、応援するから市議に回れ、とか)

 いずれにせよ、「選挙」は「個人の努力」もさることながら「構図」である、とつくづく感じる。

  例えば、この選挙区に共産党が立ってたらどうだっただろうか、とか、民主党の市議会議員の取っている票と県会議員の票に明らかに差がある場合は、自民党の県議会議員の票を見る。自民党公認全市議会議員の票と公明票を足したより少なければ、そこは簡単。公明党票が流れているのである。

 ・・・なーんてことを、ゆっくり分析できれば、表面で見えている選挙のあれこれとは違う手練手管が見えてくる。

 こま猫先生が学者の書く論文について「研究者あたりの研究費のジニ係数とか計算できると面白い」と書いていたが、政党も、また政党助成金を出している有権者も、今あるデータを他の角度から分析するツールを持てば、候補者と、議員の実績、また今後の期待値も含めて、もっと有益な情報を得ることが出来るのではないか、とも思う。

 そんなソフトの開発もしてみたいなあ。

(短時間で書いたので、ちょっと雑ですんません・・)

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