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ソニー役員OBが平井社長に苦言

直接政治の話題ではありませんが、ロイターによると、現経営陣と役員OBが会合を持ったと報道されています。役員OBからは、「世の中を変えるようなイノベーションを起こすべき」と指摘されたと報じられています。

これはOBの一人である私も「むべなるかな」と思わざるを得ません。その昔、イノベーションを起こす企業として常にソニーとホンダが取り上げられていた時代がありました。私が入社した90年後半から2000年代初期にかけてのソニーはまさにそれで、バイオ、アイボ、クリエなど次々にイノベーティブな製品を出し続けていました。また、私が関わった非接触ICカード「フェリカ」もソニーの製品の一つで、今では当たり前になりましたが、SuicaやEdyに搭載された当初は大きな話題を呼びました。

残念ながら今はそうした影は薄く、代わりにホンダは先日ホンダジェットを世に送り出し、アシモなども話題をさらっています。

こうした新製品が出ないという責任が現経営陣によるものかと言うと、そうとも言い切れないように思います。新製品が日の目を見るまでは長い年月が必要で、前の経営陣が仕込んでいたものが後になって花開くものも多いからです。

むしろ私からは、以前取り組んだビジネスがいずれも鳴かず飛ばずで終わってしまっている中途半端な状態が今のソニーを物語っているように思います。iPodにしてもiPhoneにしても、同じ方向性を目指した商品はソニーにもありました。iPodが出た時に、なぜソニーがこうした商品を出さないのか?と指摘されましたが、事実は市場に出したもののヒットしなかったということです。

アイボやクリエはなくなり、電子書籍の「リブリエ」はまだ現存するもののKindleには及ばず、Edyは楽天に売却し、バイオも売却してしまいました。利益に貢献せず重荷になっていたのは事実ですが、「やりきらなかった」こともまた事実です。ビジネスの戦線を広げすぎ、それぞれのリソースが競争に勝ち残れるほどの体制ではなく、どれも市場を席巻するだけの資源投入を与えられずに撤退してしまいました。

今ソニーは、早期退職や事業のスリム化などで縮小均衡モードにあるような気がしますが、何か一点突破で市場に「ソニーありき」という強烈な印象を与える商品を投入してもらいたいものです。それは新機軸でなくとも、既存の商品の延長でも構いません。焦らず頑張ってもらいたいものです。

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