記事

利根町議選から地方議会を考える

リンク先を見る

今日、統一地方選挙後半の市町村長及び議会議員選挙の投開票が行われました。私が連携を取る利根町の石山肖子さんが当選しました。おめでとうございました。石山さんの元後援会長だった新井滄吉さんも当選を果たしました。石山さんも、新井さんも東海第二原発再稼働に明確に反対する議員です。新井さんは、今回退任した議員の支援を受けて仲間を増やそうという気持ちで立候補したということですが、新井さんも、石山さんも、とても勇気のある方々です。

さて、今回の利根町議会議員選挙は、大変に興味のある選挙でした。立候補した15名(定員12名)の中で、50代は4名、60代が3名、残りの8人が70歳以上という高齢化社会を反映したような立候補者の顔ぶれでした。本来、地方議会は地域社会を反映するようなものが望ましいと思われますが、70歳以上が過半数を占めるというのは、利根町の現状を反映しているとともに、地方議会の現状も表しているような気がします。

議員は、ボランティアであるべきなのか、それとも議員専任でやるべきなのか、議論が続いています。現在の、平日の日中に議会や審議会などが開催されるという現状では、サラリーマンのように勤務しながら議員を務めるのは難しいと思われます。土日、夜間に議会を行うとか、議員になったら議員年休をもらえるとか、制度的な議論なしの議論は成果を生みません。議員専任として行うためには議員報酬を削っている現状では、少なくとも子育て世代に魅力的な仕事とは映らないでしょう。利根町議会の場合、月額報酬は25万円です。この報酬では、将来の展望は見えないと思います。しかも、4年に一度、「選挙」という洗礼を受けながらです。議員を志した人が、福祉施設を立ち上げたりするのが目立つのは、「食わなければならない」という事情もあります。私自身も、若いころから政治の世界に入って、落選を経験してみるとその時の備えに、あまりにも無頓着だったことを深く後悔したことを思い出します。

県内では、そうした議論から那珂市が(議員専任ができるような)少数精鋭議会をめざして、議員定数の削減と議員報酬の引き上げをセットでおこなったことは、ひとつの方向性として理解できることです。

年齢が高いからダメという議論をする人がいます。選挙の語録(選挙ことわざ)に、「一に親戚、二に地元、三に新人・・・・四、五となくて六に政策」などとあります。しかし、議会に出てみればわかることですが、議員になれば予算審議や議案審議で行政のすべての政策に対する態度決定をしなければなりません。新人ばかりの議会では「地方政治の2元代表制」が機能しないのは当然です。

これは前にも書きましたが、前矢祭町長の根本良一さんが、「勉強するために、議会の、議員の議席を与える必要はないと思うんです。もう既に出来上がった、あるいは政策発議をできるような、あるいは議案書を読んでその裏まで読み通せるような人達だけが議員になればよいと思うんです。なりたい人だけがなっているというのが現実です。」とおっしゃっているのはよく理解できます。

経験がすべてでもないのですが、合議体の議会で活躍できるのは、一定の社会経験を経たものでなければなりません。制度が変わらない限り、都市部では若い人の就職先として、地方では定年退職後の経験を生かせる仕事として、地方議員が選ばれるのではないかと思われます。

あわせて読みたい

「統一地方選挙」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    森ゆうこ議員「北朝鮮にワクチンを提供せよ」立憲民主党の驚愕の外交センス

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    06月12日 08:49

  2. 2

    コロナ不況で住宅ローンが返せない人急増 持ち家の売却は急いだほうがいい理由

    NEWSポストセブン

    06月12日 09:41

  3. 3

    経済大打撃の日本 政府はいますぐ「消費税ゼロ」と「粗利補償」を実施せよ

    田原総一朗

    06月11日 12:16

  4. 4

    部分的に集団免疫が発動したという論文も ワクチン接種拡大でゴールは近いか

    中村ゆきつぐ

    06月12日 08:25

  5. 5

    ひろゆき氏、電話不要論を展開「若い人が嫌がるのは当然」 職場の“TELハラ”問題

    ABEMA TIMES

    06月12日 14:22

  6. 6

    「常識外れの賠償は却下に」文在寅大統領には徴用工問題を解決する責任がある

    PRESIDENT Online

    06月12日 10:36

  7. 7

    「日本が気にするのはお金、メンツ、総選挙だけ」イギリスが疑問視する東京五輪開催

    小林恭子

    06月11日 11:39

  8. 8

    「社説で五輪中止を求めるのにスポンサーは継続」朝日新聞が信頼を失った根本原因

    PRESIDENT Online

    06月11日 10:55

  9. 9

    人生を変える一番簡単な方法は「付き合う人を変えること」

    内藤忍

    06月11日 11:28

  10. 10

    支持率は37%に激減…それでも五輪に突き進む“菅政権のホンネ” - 広野 真嗣

    文春オンライン

    06月12日 09:55

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。