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千葉で起きた少年たちによる殺人 幼少期の教育の充実が求められる

千葉県で18歳の少女が殺害されました。20歳の容疑者が2名、その他少年が2名、逮捕されていますが、20歳の容疑者も成人しているとはいえ、まだ成人に毛の生えた程度です。
 他の容疑者たちはまぎれもなく未成年の少年たち。
 この被害少女と面識があったのは未成年の少女だけというのですから、恐ろしいものがあります。
 以前、広島市で起きた少年たちによる少女殺害事件も同じような構造です。

 今回の事件は、少女間の金銭トラブルということで、最初から殺害目的だったようなのですが、その程度で殺すかというものです。
 ヤクザ(暴力団)の論理と言いますが、カネを返せないと簀巻きにされて海に放り込まれるような様相です。
 この主犯格の容疑者は、人としての優しさは全くなかったのでしょう。
 そして、こういう集団に群れる少年たち。
 人としての優しさがあれば、このような集団に群れることはできません。しかし、一旦、関わってしまうとなかなか抜けられない状況に陥ります。
 川崎で起きた中学1年の少年を殺害した事件をみても、誰も主犯格の少年に従いたいという少年たちはいなかったようですから、どうしたら、このような少年たちを救済できるのかも大きな課題です。
中学1年生男児の惨殺事件を少年法改悪の口実にさせてはならない

 この川崎の事件では学校は何していたんだ、みたない人ごとの批判が渦巻いていましたが、今回の千葉の事件では学校は離れています。
 しかし、だからといって学校のあり方が無縁であろうはずもありません。
 このような人間としての優しさが欠如した人間に育つには相応の生育過程を通ってくるからです。
 成人に近くなればなるほど、可塑性も衰え、更正の可能性も低くなりますが、早い段階で手をさしのべることができない社会こそ憂うべき社会なのです。
 社会からはみ出した少年たちが群れを作って自分たちの居場所を作ろうとしたり、逆に攻撃的になったり暴走する下地となっています。
 昔から、そういう少年たちがそのまま暴力団のスカウトと対象にもなっていました。

 その子の生育歴の問題ですから、学校の在り方のみならず家庭の在り方も問われることになります。
 ところが家庭は千差万別、問題のある家庭や親も少なくありませんが、明らかな虐待があれば別ですが、行政が介入することはありません。
子どもの髪型の問題

 行政は虐待であれば家庭の中にも介入します。
 しかし、グレーの部分であったり、単なるしつけ放棄では介入することはありません。しつけを放棄については親の方もしつけなければならない場合も少なくなく、そうなるとどうしても家庭だけに委ねておくだけでは明らかに悪循環となります。
 またインターネットの普及によって明らかにコミュニケーション能力は育成されてこず、人としての優しさを身につける前提の欠如はひどいものがあります。
 「今時の若い者」は明らかに劣化していっているという現実を認めず、何ら対策を打たないということは、ますます次世代を劣化させるだけなのです。
今時の若者は~ は間違い?

 信州大学で、スマホか大学かという挨拶文を述べた学長の気持ちは、非常によく理解できます。
「スマホやめるか、大学やめるか」 信州大入学式で学長」朝日新聞(2015年4月5日)

 スマホ、ラインのような単語の羅列でコミュニケーションというのも全くもって低レベルです。
 人間の思考能力を成長させることはありません。
 これも歴代自民党政権が教育にカネをかけることを拒否し、放置してきたことの結果なのです。
 自分の頭で考える国民に育ったら、体制にとって都合が悪すぎるからにほかなりません。
グローバル校指定? 今、求められる教育のあり方とは

 思考ができないのと感情をコントロールできないのは紙一重、凶暴化する素質は人一倍、備えています。切れやすいなんていうのは非常に問題です。
 少年院がこのような次元から教育していなかなければならないのは、そういう事情です。
 本来、1人1人の子に対する教育は幼少時から段階を踏んで育成させなければならないのですから、現状、家庭任せ、問題が生じたら少年院で、などという後手後手であって良いはずがありません。
 放任は子の福祉の観点からも問題であり、幼少期からの組織だった教育環境の整備は必須です。

 ましてや少年犯罪に対しても厳罰でなんていうのは教育の放棄そのものでしかないのです。

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