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TPP交渉がまとまると何かいいことがあるのか?

 TPP交渉がようやくまとまりそうな…少なくても今までとは少し違う微妙な雰囲気になってきているようです。安倍総理も米国側に期待を持たせるような発言をしていますし…。

 それに、近々総理が訪米するとなればお土産も必要ですから。つまり、TPP交渉で日本が妥協することがお土産になるのです。

 それにしてもこんなに長い時間がかかるなんて。

 ですが、こんなに長い時間が経過すると、関係者たちは、どのような結果が出ても、もはやそれほど驚くこともなければ喜ぶこともないのではないのでしょうか?

 今から2年半ばかり前の頃を思い出してみて下さい。

 何故経済界はTPPの交渉に参加すべきだと主張したのでしょうか?

 それは、TPPに参加しないと、特に韓国との関係で輸出が不利になるということだったですよね。

 しかし、その後、予想もできなかったほどドル高円安が進みました。菅総理の時代には、1ドルが95円程度になれば経済界にとってどれほど恵の雨になるだろうかと言っていたほどだったのに、です。

 それが、ご承知のように1ドル=100円どころか、最近では120円近い水準にあるのです。

 ここまで円安が進めば、仮に日本がTPPに参加しなくても、日本は輸出競争上、韓国を恐れることはない筈です。

 つまり、ここまで円安が進めば、日本の輸出メーカーとしてはTPPに参加するかしないかは、それほど重要でなくなっているとも思えるのですが…如何でしょうか?

 でも、一旦始めた交渉だから途中で止める訳にもいかない、と。

 まあ、それはそれで分からないでもないのですが…一体、今、何故TPPの交渉をまとめる必要があるのか、と言いたい。

 それに、交渉をまとめるためには、日本側としても相当の譲歩が求められる訳なのです。

 で、米国は今何を求めているかと言えば、もっと米国のコメを買えと言っているのです。

 つまり、‭誤解を恐れずに言えば、日本が米国のコメをさらに買うかどうかが鍵となっているのです。

 でも、米国からさらにコメが輸入されると、日本国内のコメが過剰になって、益々コメ農家が犠牲になる恐れがある、と。

 もちろん、日本の農家が攻めの経営に打って出て、日本で作ったコメを海外に輸出することが可能になれば、米国産のコメなど恐れる必要もないのですが…でも、そう簡単にことが運ぶとは思えないのです。

 それに、改めて言えば、これだけ円安が進んでも日本の輸出数量は殆ど増加していないというのに、どうしてTPPに参加したからと言って日本の輸出数量が増える可能性があると言えるのでしょう?

 そして、今言ったように日本は米国のコメをさらに買わされる、と。

 えっ、日本が輸出する部品にかかる関税が引き下げられる?

 確かに米国が日本製品に対して課している関税が引き下げられるのでしょうが…過去2年以上の円安の輸出に与えた効果を考えれば、今更関税率が引き下げられても大した効果があるとはとても思えないのです。

 まあ、消費者の立場からすれば、コメの価格が安くなるという恩恵があるかもしれませんが…その一方で、仮に耕作放棄地が益々増えれば、自然災害の防止や生態系維持の観点から大いに問題になる可能性があるのです。

 そういったマイナス面と引き換えに我々が得るのは一体何なのかというのが、私の感想なのです。


 いずれにしても、TPPの参加によって日本の輸出が飛躍的に増えることは困難だと思っていた方がいいでしょう。

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