記事

公共交通の安全 対策を徹底し、利用者の信頼守れ

公共交通機関の安全性に対する信頼が揺らぎかねない事故が相次いでいる。

12日、JR東日本の山手線の線路内で線路脇の支柱が倒壊し、同線など一部区間で9時間以上運転を見合わせ、約41万人の足に影響が出た。

倒れる2日前に工事担当者が傾きを把握しながら改修を13日に先延ばしした上、指令部門に伝えていなかったという。

一つ間違えば大惨事になりかねず、社内の安全管理体制に問題があったと考えざるを得ない。国土交通省が、特に異例な事態である「重大インシデント(事例)」に指定したのは当然である。倒壊を防げなかった原因も含め、安全対策のあり方を早急に検証する必要がある。

一方、広島空港では14日、韓国のアシアナ航空機が着陸時に滑走路からそれて25人が負傷した。操縦ミスなのか、その他の要因なのか明らかになっていないが、人命にかかわる重大な事態を招いていたかもしれない。

過去にも国内の空港で外国の航空機の着陸時に事故が起きている。2009年3月に成田空港で米フェデックスの貨物機が着陸に失敗し、乗員2人が死亡。07年8月には、那覇空港で中華航空機が着陸直後に炎上して乗客約160人が緊急脱出している。

東京オリンピックの開催決定もあり、訪日外国人の数は今後増加するだろう。それにつれて、日本の空港に着陸する外国の航空機も増える。空港の情報を外国の航空会社やパイロットと共有し、航空機を安全に受け入れる体制を強化することが重要だ。

多くの人々が利用する公共交通機関は、安全の確保を最優先にしなければならない。起こり得るリスクを想定して危機回避策を何重にも講じていく姿勢を貫いてほしい。

国交省は、輸送業者の安全管理体制を確保するための「運輸安全マネジメント制度」で経営者らに安全への高い意識を求めているが、さらに取り組みを強めてもらいたい。

1年前には韓国の旅客船「セウォル号」が沈没し、多数の犠牲者を出した。この際、バスや船舶も含め、あらゆる公共交通機関の安全対策を見直し、強化する機会にしなければならない。

あわせて読みたい

「交通機関」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    米タイム誌が評価した隈研吾氏の新国立競技場が「負の遺産」に

    渡邉裕二

    09月27日 09:00

  2. 2

    iPhone12 ProMaxからiPhone13 ProMaxに買い替えた結果

    永江一石

    09月27日 14:35

  3. 3

    不誠実な政治家は国民が生んだ?菅首相の弁論回避が合理的になった理由

    物江 潤

    09月27日 10:26

  4. 4

    コロナがもたらした「甘えの構造」

    ヒロ

    09月26日 13:06

  5. 5

    新型iPhone13シリーズが発売 AppleがLightningにこだわる理由

    S-MAX

    09月26日 14:36

  6. 6

    次の総理・世論調査 「立憲支持者も河野1位」の驚愕

    田中龍作

    09月27日 14:50

  7. 7

    共産主義・マルクス主義信奉を志位和夫委員長が改めて表明した心意気や良し。野党共闘はやはり「大異小同」だ

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    09月26日 08:41

  8. 8

    生かしても地獄、潰しても地獄…中国・習近平が抱える「不動産問題」の深刻さ

    PRESIDENT Online

    09月26日 09:40

  9. 9

    感染者減少の理由が若者の深夜の繁華街の人流減少というのなら、その他の行動制限は外してください

    中村ゆきつぐ

    09月26日 08:14

  10. 10

    詐欺が増加する不動産取引 司法書士はリスクに見合う仕事なのか

    内藤忍

    09月27日 15:28

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。