記事

子供の責任は親がとる でも明治時代の法律からやっと抜け出せる?

放課後小学校校庭で蹴ったサッカーボールで、80代のお年寄りが起こしたバイク事故。遺族が民法における損害賠償訴訟をおこない、一審、二審とも子供の親の監督責任不備を認められていた裁判ですが、最高裁で判決が覆され、親の子供への監督責任を一部制限すると言う画期的な判決がなされました。

ネットのまとめです。(2015年最高裁初判断!過去の一審二審の珍判決にネット騒然)その中から判決要旨の抜粋です。

一審田中敦裁判長は「蹴り方次第でボールが道路に飛び出すことを予見できた」と少年の過失を認定、両親に計約1500万円の支払いを命じた。

二審岩田好二裁判長は「球が飛び出さないよう注意する義務があった」と一審・大阪地裁判決と同様に過失を認定。男性の両親に、約1100万円を被害者側に支払うよう命じた。

最高裁山浦善樹裁判長は「通常、危険とはみられない行為で損害を生じさせた場合、結果を具体的に予見できたなどの事情がない限り、監督義務を怠ったとは言えない」との初判断を示した。

民法ではほとんど全て親の責任が認められていた賠償事象。予見可能の範疇を常識に戻した最高裁、とてもいい仕事だと個人的には思います。

何かおきたら自分の責任ではなく誰かの責任という風潮が広がっているこの時代。ひとつのいきすぎ防止のきっかけになる判例でしょうか。認知症患者の踏切事故への関与等もどうなるのか注視です。

ちなみに以前千葉市で公園のベンチ管理が悪いと言って千葉市が訴えられた事件がありましたが、こちらでも賠償は認められていません。(一審は市が敗訴、二審は市が勝訴。ただこちらは市という行政相手です)

ただ考えなければいけません。
1 当時80台の老人がバイクに乗っていた。(高齢者の安全義務違反?)
2 小学校の横を通っていた。(危険が予見可能?)(ゴールポスト位置は学校の責任?)
3 そこに突然サッカーボールが飛んできて、よけきれずに転んだ。(これは若年者でも無理?)
4 骨折し入院した。(致命的な怪我ではない。もともと元気だったら退院できたはず?)
5 認知症状が出現(悪化?)した。(もともとどうだった?)
6 肺炎(誤嚥性?)で一年半後亡くなった。(骨折がなければ?認知は?)
全ての状況において考慮しなければいけません。

基本裁判判決は判例重視です。そのためこの明治の法律から受け継いできた、現代みたいに多彩な事象が想定されていない時制定された法律(昔の憲法?)に基づく判例の積み重ねで、親の責任が規定され賠償が認められてきました。弁護士もだから学校を訴えず、勝てる親を訴えたのでしょう。

認知症の悪化の要因に入院(環境の変化)というものが必ず存在します。それゆえそれまでピンピンしていた人間が、入院した途端突然だめになってしまうことはよくあります。そして、寝たきりになり肺炎で命をおとすというある意味医療現場ではよくある事象です。

個人的には骨折の入院後、この家族がしっかり親の面倒を見に行ったのかどうかは気になります。認知症予防をしていたのかどうか。またこの一年半後の死亡事象に骨折事象の責任が直接だと認められていたとすれば、今後の医療系への責任追及も本当に大変なことになったでしょう。

あわせて読みたい

「民法」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    15日で変異 コロナの性質に驚愕

    大隅典子

  2. 2

    春節が日本での感染爆発防いだか

    岩田健太郎

  3. 3

    米医の「コロナ99%予防」に感心

    原田義昭

  4. 4

    外出禁止 日本人の消えたハワイ

    荒川れん子

  5. 5

    エコバッグ禁止令 全米に拡大か

    後藤文俊

  6. 6

    朝日は布マスク記事を撤回せよ

    青山まさゆき

  7. 7

    迅速な現金給付を阻む野党に疑問

    宮崎謙介

  8. 8

    現金給付 収入減の証明は難しい

    大串博志

  9. 9

    志村さん 最後の収録と夜遊び姿

    NEWSポストセブン

  10. 10

    世界の一歩先を行くマスク配布策

    青山まさゆき

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。