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  • 階猛

法に無関心な法務大臣-法務委員会質疑

1日、法務委員会で質疑を行いました。議題は「船主責任制限法の改正案」 画像を見る

先日もドイツの航空会社が操縦士の信じられない行為で墜落、全員死亡しました。飛行機や鉄道の事故で生命が失われた場合には損害賠償は無制限です。しかし、船舶の事故で相手方の船に死者が生じても、この法律により船舶の大きさごとに損害賠償の上限が決められています。

被害者の権利を制約するものですが、昭和55年に最高裁は、①海運業の適正な運営と発展のために必要、②この制限は国際条約の規定に即している、ことなどを理由に憲法に反しないと判断しています。今般、その国際条約が改正され賠償額の上限が5割程度引き上げられるという理由で、条約と同じ内容の法改正を法務委員会で審議することになりました。

上限が5割引き上げられたのは、過去20年近くの国際的な物価上昇率を加味したものです。実質的に考えると特に被害者の保護を厚くしたわけではなく、引上げ額の妥当性について慎重に議論する必要があります。にもかかわらず、上川法務大臣の言い分は、国際条約が今年6月8日から効力が生じるので、早く審議して欲しいというものでした。

私は、条約改正には憲法73条3号で国会の承認が必要とされるのに、今回はその承認がないことを指摘。憲法41条で国会が唯一の立法機関とされた趣旨も考えて、こういうやり方を改めるべきだと主張しました。上川大臣は、「法務大臣としては一般的な(憲法の)解釈をする立場にない」と答弁しましたが、法案提出者として無関心に過ぎます。

 この日は、国から補助金を受けた会社が上川大臣の政党支部に寄付をし、政治資金規正法違反の疑いがあることについても尋ねました。上川大臣は、もらった補助金は「性質上利益を伴わないもの」に当たり合法だと主張しました。しかし、その裏付けとなる弁護士意見は提出しようとしません。ならば、こういう疑惑が今後生じないよう、刑罰法規を司る法務大臣として法改正に積極的に取り組むべきではないかと迫りましたが、「総務省の法案ということで、今のようなことも含めてしっかり御議論を頂きたい」と他人事のような答弁でした。

法務大臣として審議を求めている法案や、疑惑を招いた自身の政治資金について法的問題を指摘しているのに、上川大臣は積極的に問題を解決しようとしません。法に無関心な法務大臣は、無用であるばかりか、「法の支配」を壊しかねないという意味で有害です。

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