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「政治の根本使命・責任を忘却している」今の自民党について、小沢代表

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辺野古問題について

Q.行政不服審査請求は、住民が行政の決定・処分を不服として異議を申し立てるものだと思ってきましたが、今回、翁長沖縄県知事の「工事不許可」の決定を不服として、沖縄防衛局が農水省に請求しました。農水省はお仲間だから、それは防衛局の言うとおりだとなるでしょう。こういう禁じ手がまかり通る今の政府の幼稚さ、おかしさをどう思われますか。

玉城デニー幹事長:農水大臣は、そもそもこの法の趣旨からすると、そういう権限者ではないということを法律の先生方が言われています。しかもその防衛省からの不服審査請求を受け入れたのが、そこの工事が止まると日米関係に影響があるという所管外のことで判断した。まさに役所が役所に対して下した判断ではないかという疑義が大きくて、それに対して公正・公平な判断が為されたとは非常に考えにくいとはっきり仰っています。その通りだと思います。

小沢一郎 代表:個別的なことは別として、余りにも今の安倍政権・政府が何ごとについても権力主義的なやり方で強行している。これは彼がきっと天に唾することになると私は本当に思います。この前(の会見で)も言ったけど、やはり沖縄の知事が変わったのだから。県民の意思は「ノー」ということでその知事ができたのだから。それでは国が困るというのならば、もっときちんと話し合いをすべきだと思います。「前の知事が一度決めたのだから、何を言うか」と権力を振りかざすというやり方は、本当におかしいと思うし、私の言い方をすれば、「まあいずれお天道様が見ているから。」

日米ガイドラインについて

Q.日米ガイドラインについてどのような考えをお持ちか。

小沢一郎 代表:日米安保条約を結んでいますから、日本の平和維持のために日米で協力するという意味での色んな打ち合わせやルールの策定、そういうものは構わないと思います。けれどもそれがどんどん範囲を広げてシーレーンの防衛だ、何だかんだ言って日米間の広範囲な直接日本の防衛という範囲を逸脱すような、越えるような範囲のものについてまで、日米のガイドラインという名前で取り決めていくというのは、必然的に、いわゆる集団的自衛権の話しとも当然結びつくわけです。私は飽くまでも日米の安保条約は、もちろん極東の地域の平和維持ということも入っていますけれども、基本的に日本の安全を確保する、平和を守るということに限定しながらのものであるべきだと思っています。

Q.沖縄の立ち位置についてどのようにお考えか。

小沢一郎 代表:日本国なのですから、沖縄だって同じです。アメリカとの軍事的な面で言いますと、沖縄だけではなく、アメリカ自身が前線に実戦部隊を配置する必要がない、有事即応の体制が取れればいいということで、ヨーロッパからも5万、6万という兵力が撤退していますし、事実上沖縄の海兵隊もグァムの方に大半は移っているわけです。

ただ、有事の際の色んな即応のための連絡機能とか、指揮機能とか、あるいは情報活動とかいう面での日本の基地が結局、沖縄に集中しているわけです。その意味での役割は残しておきたいというのがアメリカの意向です。私共もそういう範囲での米軍の日本の駐留ということであろうし、あるべきだし、まさにそれで十分だと思います。ただ、沖縄をはじめ日本の国土の防衛に隙間ができたとすれば、それは日本自身のことですから、日本はその役割は埋めていかなくてはならないと思っております。

国連の敵国条項と集団的自衛権について

Q.集団的自衛権の行使容認について、小沢代表は国連の決議でとのご意見だと思いますが、国連には今でも敵国条項があり、そことの矛盾についてのお考えを。また、敵国条項を残したまま安倍政権が集団的自衛権の行使をしようとしていることをどうお考えか。

小沢一郎 代表:国連が戦勝国を中心にして作られたということの1つの表れとして、そういうような条項が入ったということだろうと思います。もちろんこれは、今日の段階でなくすべきだと思います。けれどもそうすることの労力の方が非常に大きくて、それ以上に現実の問題として、今、他の国も、日本、ドイツその他の同盟国を敵国としてどうのこうのということを今さら目くじら立てるという国はあるわけではないのです。

それよりも平和維持の機能がもっとスムースに発揮できるような国連にすべきだろうと思います。その1つは、常任理事国は拒否権を持っています。湾岸(戦争)の時には、ソ連と中国が欠席して満場一致になりましたけれども、ウクライナであろうが、何であろうが皆、拒否権ということになってしまいます。

今の常任理事国だけが権力・権限を持つという仕組みは良くない。安保理事会で権限を持ち、しかしどうしても理事会の運営・決定がおかしいという場合には国連総会にかけ、多数の意見で決定するというやり方をすべきではないでしょうか。

それが国連憲章に、あるいはルールにあろうが無かろうが、日本が積極的に国連に関与するという姿勢をとることができれば、そういう呼びかけをして、国連の機能をより良く発揮させるべきだと思います。ですから私共は、安保理事会もしくは国連の総会によって決定された行為については、日本は積極的に参加することができるというふうに言っているはずです。

もう1つは、軍事力を使った国際紛争ということに限りますと、かつてガリ事務総長の時に国連の常設軍構想がありました。常設の国連軍ということは現段階では不可能ですけれども、各国の提供による、そういう国連の予備軍というような形をまずは整えていくのが現実的です。あの時はイギリスが賛成しまして、アメリカも賛成しかかったのですが、やはり孤立主義がまた頭をもたげてノーということになってしまいました。日本が率先してこれに貢献するという意思表示をしながら説得すれば、皆の理解を得られるのではないか。そういう意味で両方の面で国連の機能をもっと強めるべきだと思います。

民族・中東問題について

Q.2002年の党首討論で小沢代表は、パレスチナのいわゆる自爆テロについてテロなのか民族自決が行なわれたのかと質問しましたが、その問題に対する小沢代表のお考えについて。また、安倍外交が続くと、これまで日本が築き上げてきた中東でのフリーハンドが失われてしまう可能性が現時点であるのではないか。

小沢一郎 代表:まず、後半の部分ですけれども、すでに日本はフリーハンドを放棄したのだろうと思います。それは、ISが良い悪いかの問題ではなくして、現実に血を流した戦争をしているわけです。そのISに対する有志国連合参加に日本は踏み切ったわけです。ですから、その意味では有志国連合以外の勢力とは敵対関係になったということだと思います。ですからISがどれほどの影響力を今後保持し得るかどうかは分かりませんけれども、彼らは日本国と日本人は我らの敵だという声明を出しています。私は、安倍内閣がその意味では非常に大きな一歩を、日本として踏み出してしまったと非常に遺憾に思っております。

それからテロと民族自決化運動の境目の判断なのですが、どっちが正しいにしろ、人殺しですから、テロあるいはテロと言われる行為であろうが、正義と言われる行為であろうが、戦争という行為が是認されるべきものではないということは事実そのとおりだと思います。

小泉氏との討論の時にもパレスチナの抵抗運動を貴方はどう思うかと質しました。テロとは断固対決すると、彼がその前に言ったわけです。それがテロだとしたら、パレスチナのやり方も、あるいは、チェチェンはどうだと。あれはテロなのか民族運動なのかと。あるいは新疆はどうだと。皆それぞれ、あちこちにあると質しました。

現実の政治は、新疆でアメリカがテロだということを認めさせて、民族運動でないということを中国と妥協しました。それからチェチェンでもそうです。ところがチェチェンは、ロマノフ王朝でエカテリーナ女帝の時だったと思いますが、何十年もかかってロシアの軍事力でコーカサスを征服したのです。それ以来の何百年の反ロシアの運動なのです。ですからこの間の蜂起って言うか何かの時に発表されていませんが、もの凄い多くのチェチェン人がロシア軍によって殺されたと言われております。

そういうことを一概にマスコミも「テロ」「テロ」という言い方をしますけど、本当にそこはよくよく気をつけて、きちんと考えて言わなければならない。新疆ウイグル自治区というのも元々あそこはシルクロードの要衝の地でして、紀元前百何十年に漢の武帝があそこへ出兵して以来の、中国の歴史の中で征服しては追い返されての、まさにその抗争の地なのです。だからそういうことを全く知らずに一概に、いわば支配されている方の行為は皆テロだと、支配している方が正しいのだというような言い方は間違いだと思います。

結論を言えば、新疆でもチェチェンでも、あるいは最近はウクライナでもありますけれども、パレスチナでも、その行動をテロと決めつけるというのは、いささか疑問があります。

AIIB(アジアインフラ銀行)への参加表明見送りについて

Q.中国の主導するアジアインフラ投資銀行(AIIBAsianInfrastructureInvestmentBank)への参加表明を、日本政府が見送りしたことについて。

小沢一郎 代表:アメリカも表明してないよね。それと足並みを揃えたのだろう。やはり中国がさらに自分の影響力を拡大するために、そういう構想を打ち出したという要素、面もあるだろうとは思います。しかしそういうことについて、習近平と直接話しして、「そんな薄汚い根性ではないだろうなと。ちゃんと皆のためにやるということであるならば、皆で協力しよう」というような会話が(日中で)できないということがやっぱり問題ではないですか。

それぞれの国が何か言う時には、必ず意図があるのです。だけど、それをそのまんま、通用させてはいけないのです。お互いがお互い、少しずつ譲歩して皆のためにという形でもって何事も進めなければいけないわけですから。

日本の場合はとくに、その会話がまったく為されていない。そういう中でアメリカがまだやってないので、日本もノーというのは、ちょっといささか「自立日本」としては情けない気がいたします。ちゃんと話しした上で、アメリカにも「ちゃんと中国と話した。こうこう、こういうことだ」と。「こういうルールを中国もきちんと守ると。だから、やろうや」とアメリカに言うぐらいの日本であって欲しいと思います。

渋谷区の「パートナーシップ証明書」について

Q.東京都渋谷区で同性カップルに対して「パートナーシップ証明書」を渡す条例が今日可決されたことについて。

小沢一郎 代表:初めて聞いた気がするけれども、同性カップルの証明書って何なの。

ジャーナリスト:要するに婚姻届みたいな形での証明書。

小沢一郎 代表:婚姻届ではないけれども、事実上そういうものということを区が認めたということですね。同性婚を認めることについては、区長の判断なのだろうけど。やはりその法的な手続きと言うか、改正か改悪か人によって色々だけれども、ルールを決める必要があると思います。

それが現実的に今難しい状況の中で、それは行政の長である区長がそういうことをしたということは、その人の考え方でそういうことをやったのでしょうから、法律的に強制力を持つものではないけれども、それはあと区民の判断だろう。

別に私は、同性婚に反対するとか賛成するとかという特別の意見をその点については持ってはいません。今言ったとおり責任者として自分で判断したことだろうから、それはそれで良いのではないでしょうか。ダメだと思ったら、次の区長選がある。それが民主主義です。皆良いとなってワーッとやるかもしらんし、そうなれば法改正ということになるかもしらんしね。民主主義というのは、投票する人が決める以外にないのです。何を言ったって、武力革命するわけではないのだから。選挙で革命的改革をする以外ないのです。

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