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谷垣総裁は大連立に慎重

 衆議院への不信任案提出を受けた菅首相の事実上の辞意表明(本人は辞意表明と認めていないが)を受けて、週末は我が党幹部も含めて大連立論の大合唱となった。
 しかし、政策調整や両党内の慎重な議論をすっ飛ばした拙速な大連立論には慎重でなくてはならない。そもそも自党内をまとめることもできない民主党とどうやって政策合意を形成していくのか?極めて難しいと言わざるを得ない。

 特に連立を組んだ場合、外交防衛に関する事項まで合意を形成していく必要がある。今の民主党の外交迷走を見る限り、とても自民党が合意できるとは思えない。自公連立政権時代は、結構価値観に距離のある両党の政策合意を形成するために、かなり手の込んだ政策決定過程が設計されていた。最終的には与党政策責任者会議という場で、両党の政策責任者が出席して一つ一つの政策を決裁していくという手続きを踏んでいた。現状の民主党政権は自党議員にすら意見を言わせずに、政務三役や官邸が乱暴に上意下達の政策決定を行っている。こういう部分を抜本的に変更することはできるのだろうか?

 もし大連立があり得るとすれば、自民党が首班を取る形しかあり得ないと思う。大連立の大前提は「期間限定」と「期間終了後の解散総選挙」だ。しかしこれまでの民主党の行動を見る限り、こういった約束が遵守される保証はない。何しろ現首相を前首相という最高幹部同士で言った言わないの争いが生じるような党なのだ。「期間限定」と「期間終了後の解散総選挙」を担保するには、自民党が総理大臣を取るしかない。また大震災の復旧をスピーディに進め、復興の道筋をつけるには、好き嫌いにかかわらず霞ヶ関の能力を最大限使いこなしていくしかないが、その能力に関しては自民党の方に一日の長がある。

 今日になって自民党内の雰囲気が変化してきた。役員会、参議院執行部会、副幹事長会議等々で党内から慎重論が続出した。
 今朝の役員会での谷垣総裁の発言は極めて冷静で慎重なものだった。こういう場面で軽挙妄動せず落ち着いているところが、民主党のリーダー達には真似のできない谷垣総裁のいいところだと思う。

 以下谷垣総裁の今朝の発言を紹介する。
 「不信任案は否決されたが、菅首相が辞任を口にしたことで、かろうじてしのいだという状況だ。もうこのままでは復旧も復興も前に進まない。菅首相の存在そのものが政治空白を作り出している。一刻も早い退陣が重要だ。復興基本法が成立するまでは協力はする。しかし成立したら直ちに辞任することを求めて戦う。新しい枠組みを作る責任からは逃げない。ただ民主党内がごたごたしているので、動きを見据えていく。じっくり見ながら国民への責任を果たしていく。スピーディな復旧のために何がいいのか考えていく。」

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