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アメリカの空爆は市民犠牲が前提。給油支援などあり得ない

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「自衛隊が給油した米軍戦闘機が空爆で罪もない市民の命を奪うことが許されるというのか」――安倍政権が進める憲法違反の閣議決定の具体化の中止を求めて20日の予算委で総理をただした時、米軍の空爆が一般市民の犠牲を前提で行われていることを告発したかつての質問を思い起こしました。

政府は、集団的自衛権の行使の立法とともに、戦争中の他国軍への自衛隊の支援の大幅拡充を与党協議に提案しています。周辺事態法から地理的限定をなくす法改正と、イラクやアフガン派兵の時のような特措法を作らずにいつでも派遣できる恒久法の制定です。

これまで政府は、輸送や補給等の後方支援は「合憲」だとしつつも、「他国の武力行使と一体」の活動は憲法に反するとし、弾薬の補給や発進準備中の戦闘機への給油はできないとしてきました。ところが今度はいずれも可能にするというのです。

アフガン戦争の時、インド洋で自衛隊が給油した米艦船から発進した戦闘機が空爆で多くの市民を殺害し大問題になりました。今度は自衛隊が直接給油した戦闘機が空爆するのです。「まさに武力行使と一体化ではないか」とただすと、総理は「閣議決定で、戦闘現場以外なら憲法上可能だと整理した。相手からどう見られるかは関係ない」と驚くべき答弁をしました。総理は、空爆がどんなに深刻な実態があるかをを知ったうえでこんな答弁をしているのでしょうか。

私は、2007年12月6日の外交防衛委員会で、米軍の空爆が一般市民の犠牲を前提として行われていることを告発しました。
http://www2.inoue-satoshi.com/kokkai/2007_168/gaikou_071206.html

この質問でCBSの番組に登場した実名の米軍幹部の証言を取り上げました。ある幹部は、アフガンやイラクで空爆を行う際に、一般市民の犠牲者は事前に見積もられ、それだけの犠牲を出しても空爆を行うかどうかは、現場の司令官の責任で決定されるとしています。

さらにイラクでの重要目標設定にあたった米軍の責任者は、サダム・フセインを攻撃する際に一般市民を29人まで殺害するのは問題ない、現場の判断でやれとなっていた。30人以上殺したときにはその時点でブッシュ大統領かラムズフェルド国防長官に報告しなければならないとはっきり答えているのです。

 そして、イラク侵攻前に、重要目標であるイラク政府高官を標的に50回の空爆を勧告したけれども、一人も殺害できなかった、代わりに数百人の一般市民が殺害されたとも述べています。一般市民の犠牲は、「誤爆」ではなく、それを前提で行われていた。これが空爆の実態です。

空爆する米軍戦闘機への自衛隊による給油は、「武力行使と一体」そのものであり明白な憲法違反です。多くの市民の命を奪い、日本への憎しみを生み、憲法九条を持つ国としての日本への世界の人々の信頼も崩れます。絶対に許せません。

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