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「就活ミュージカル」公演が東京芸術劇場でスタート 「ゆとり世代」就活生の悩みを歌う

学生と若手社会人による舞台「就活ミュージカル!!」が3月18日、東京・池袋の東京芸術劇場シアターウエストでスタートした。初演の緊張感に包まれる中、キャストたちが2時間の舞台を熱演。観客を沸かせた。

同プロジェクトは「就活の問題を広く知ってもらいたい」という趣旨で企画されたもの。昨年夏に有志団体「就活戦線異状アリ(SSI)」を立ち上げ、その第一弾プロジェクトとして準備をしてきた。

60人の参加者が「team LOVE」「team WIN」「team PEACE」の3グループに分かれ、トリプルキャストで演じる。初回公演は「team LOVE」が出演した。

人事役が「君の言ってることつまらないよ」と圧迫


リクルートスーツ姿のキャストも多数登場。
リクルートスーツ姿のキャストも多数登場。

物語は、シェアハウスに住む大学生たちを軸に進む群像劇だ。バンド活動をやめて就活に挑む男子3年生や、起業を目指す4年生、就職浪人した5年生といった様々なタイプの学生が登場する。

冒頭からリクルートスーツ姿のキャストがステージに現れ、ダンスを披露。面接のシーンでは、人事役が音楽に合わせて「君の言ってること、つまらないよ」と就活生を圧迫する。何度選考を受けても内定が出ずに苦しむ学生たち。「私って世の中に必要ない人間なのかな」と絶望し、中にはうつ状態になる登場人物もいる。

劇中では約20曲の歌が入る。就活をテーマにしたものが多く、曲名だけ見ても「就活百景・そのはじまり」「圧迫行進曲~面接百態」「シューカツコワイ」といった不安感が伝わるものが多い。「見えない戦争」では、学生たちが「ゆとり世代」就活生の悩みを歌う。

「今日も言われた ゆとりでしょう? 甘いよねと
いいじゃない いい会社に決まったんでしょう?
何をよくばるのか そんな悩み贅沢だと
それに反論できない ひとことも」

「就活ミュージカル」を銘打ってはいるが、最終的に全員が内定を獲得して大団円という物語ではない。無内定のままだったり、留年して就職活動を続けたりする学生もいる。ラストシーンでは主要キャストが「人生は迷いの中 それでも日々は美しい」「答えなんてひとつじゃないさ」と歌っていた。

社会人「自分が就活生だったころを思い出した」


感極まって涙を流す観客も見られた。
感極まって涙を流す観客も見られた。

会場となった東京芸術劇場のシアターウエストの客席数は約300。この日は初日ということもあり、8~9割の座席が埋まっていた。客層はキャストと同年代の20代が多く、劇の終盤では感動して涙を流す女性客の姿も見られた。

知人の誘いで観劇した28歳の女性は終演後、「みんな等身大の役を演じていたから物語に入り込むことができた」と語る。

「『エントリーシート出さなきゃ』とか『みんな内定が出始めててヤバい』とか、自分が就活生だった頃のことを思い出しました」

就活未経験の世代も心を動かされたようで、大学1年の女子学生も「就活の知識は全然なかったのですけど、今回舞台を見て今から少し勉強してみようと思いました」と話していた。

「観に来た人にパワー感じてもらいたい」


主要キャストが次々と歌う。
主要キャストが次々と歌う。

キャリコネニュースは初回を終えたキャストにも話を聞いた。リハーサル時に女性キャストとのデュエットに苦戦していた男子学生は「直前まで緊張していたけど、開き直ってみたら上手く歌えた」と満足気。「自分が出るのはあと2回と思うと淋しい」と、舞台に立つことの面白さに目覚めた様子だ。

また、公演に友人や家族を招待する参加者も多かった。内定が出ずに両親に心配される就活生を演じた女子大生は、「最終公演には親も観に来るので、感動させて泣かせたい」と語る。

「就活ミュージカル」は、同劇場で3月22日(日)まで上演される。運営プロデューサーの関峻介さん(26)は、

「ここにくるまでに様々なことがあってハラハラドキドキしましたが、最後の最後で仕上げて、ここまで形にすることができました。涙を流すお客さんの姿を見て、このプロジェクトをやってきて本当によかったと感じました。プロの技術とまでは行きませんが、観に来た方にパワーを感じていただければ」

と話していた。

感動のフィナーレ。
感動のフィナーレ。
最後は観客席に向かっておじぎ。
最後は観客席に向かっておじぎ。

あわせてよみたい:学生らによる「就活ミュージカル」が本番直前 オリジナル脚本で「多様な生き方」を肯定

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