記事

東国原知事が「口蹄疫問題」でブチきれて退席しようとした記者会見全文と、「編集」された部分

■2010年5月18日にひらかれた口蹄疫問題に対する宮崎県の対応についての東国原知事の記者会見。
http://bit.ly/98gtDS

以下がその全体を文字おこしたもの。 新島祐一君 http://twitter.com/yuichiniijima

(ぼくが明治大学で講座を担当してたときの学生さん)が丁寧におこしてくれました。

あえてベタおこしにしてありますので、意味がとおりにくい部分もあるかもしれませんが、テレビ的「編集」によって「事実の全体」がどう姿と印象を変えて私たちに届けられるのかがよくわかります。

東国原知事 今事務方のほうから事細かく、事務方? 私の方から説明させていただきます。炭酸ソーダ、こういったものは農家の希望に応えるだけの量は確保してあります。ただ使い勝手のよい(聞き取れず 薬品名)とかこういったものはですね、ちょっと足らないものがございますので、そういう面は、昨日副大臣に、優先的に回していただきたいとお願いしました。以上です。

記者 非常事態宣言の内容を見ますと、これまでの防疫体制を強化するという内容のものだと思うんですけれど、新たな体制、ワクチンとか全頭殺処分というような形ではなく、これまでの体制を強化していくということで考えていいのでしょうか?

知事 はい。皆さんに何回も申し上げますように、県民の皆さんに啓発していただく、意識を醸成していただくという趣旨の非常事態宣言であります。

記者 基本的には県民の自主的な取り組みを促すということになるということなんですが、そうすると県としての啓発等の活動ですね、どういう風にお考えなんでしょうか?

知事 それはメディア等を通じて、県政番組等々を通じて、あるいはあらゆる手段を使って、県民の皆さんに訴えかけていかなきゃいけないと、働きかけていかなきゃいけないと思っております。

記者 知事のおっしゃっている非常事態宣言にですね、レベルがあるというのは初めて聞いたんですけれども、もう非常事態そのものじゃないですか、これは。11万頭もの牛と豚がやられて、3000億の農作物算出額の中の1200億が潰れかけているわけですよ。だから非常事態宣言の中にレベルがあるとかですね、ちょっと理解できないんですけれども。それから風評被害ですけれども、風評被害っていうのは、ものが一杯あって、それが流通して、それに対して消費者が変に遠ざかっていくのが風評被害だと思いますけれども、ものが出てこない状態になりかねないことに今なっているわけでしょう。だから風評被害を得るというのはある意味でまだありがたいことかも分からない、つまりそれぐらい危機だという風に思っているんですけれども、知事のお話を聞いているとどうもそこら辺が出てこないからですね。それから今後のことについてお聞きします。防疫対策を一生懸命やっていますけれども、このまま今の方法を続けるのか、それともワクチンなのか、それとも矯正処分なのか、一定地域の中で。これは検討されていますか?

知事 検討しています。

記者 どうされますか?

知事 まだ分かりません。

記者 まだ?もうぼちぼち11万頭きているわけだから、

知事 まだ決断はしておりません、検討をしております。一歩踏み込んだと。というのは、国の本部の地元対策チームが来たわけですから、その意味も勘案していただければ分かりますよね。

記者 いや、家畜伝染予防法ではですね、その主体は知事なんですよ。

知事 そうですよ。

記者 知事なんです。

知事 そうですよ。

記者 だから知事がどう思うか、どうされるかっていうのが一番なんです。

知事 話をしています。検討しています。

記者 そうですよ、国じゃないんですよ。国じゃないんですよ、知事なんです

知事 法的には知事ですよ!知事ですよ!確かにそうですよ!でも、国の協力がなかったら、いいですか!全頭殺処分っていくらかかるか知っていますか!?

記者 いやいや、だからお金のことを言っていても今しょうがないですよ。 

知事 しょうがなくないんですよ!その中でやらないといけないんです!

記者 (聞き取れず モゴモゴと反論)

知事 地元の対策の、地元の同意を得なきゃいけない。全頭を、もしやるとしたらですよ、そうじゃないですか。

記者 その通り。

知事 それを簡単にですね、

記者 簡単に言っていないです。

知事 簡単に言っている!簡単に言っていますよ!(記者をペンで指しながら)

記者 言っていない、言っていない。

知事 相当な覚悟が必要なんですよ、(聞き取れず 記者の発言とかぶる)

記者 ですから考えているかどうかを聞いている。考えているかどうかを聞いている。

知事 地元の方の同意を一人ずつ取っていかなきゃいけないんですよ。査定もしていかなきゃいけない。それに対してエネルギーとか賃金とか埋設場所だとか予算だとかコストだとか、それは尋常じゃないんですよ。

記者 じゃあ今のままで20万いったりするんですか?

知事 だからそのポイントを今検討して、どこを狙ったら、踏み込んだ対策をしているか今検討しているんです。

記者 してください。

知事 しているんです。だからしているって言ったのにあなたは、

記者 いやいや国が国がとおっしゃるから、

知事 国がとは言っていません!これは協議をしないと、これはパンデミック、これは伝染で、もう宮崎県だけの問題じゃないんですよ。全体を考えていかなきゃいけない。

記者 そうですけれど、一番集中して出ているのは宮崎県だから、宮崎県の知事がリーダーシップを発揮しなきゃいけないんじゃないですか。

知事 やっているんですよだから!やっていますよ!検討していますよ!

記者 じゃあ国が国がと言わないでくださいよ。

知事 国と協議しなきゃいけない、市町村とも協議しないといけない、地元の皆さんとも意見交換しないといけないじゃないですか!私の独断で、はいやりますやりますって。そりゃ現場を知って、現場の人たちと話をしなければ分からないでしょう。そこら辺をあなた分かってくださいよ、プロでしょうあなた。

記者 いや分かっていますよ。だから期待して言っているんですよ。

知事 じゃああなた、だから一歩踏み込んだところはもう視野に入っていますよ、検討していますよ。

記者 ああそうですか。どっちの方向ですか、ワクチンですか?

知事 分かりません、まだ。数種類ございますから。その対策は。

記者 今朝の赤松大臣の会見の中で、ちょっと未確認なんですけれど、ワクチンの使用を検討したいと。委員会の方に検討するという話を持って行って、でまあ、理解を得たいというか、どういう意見が出るか聞きたいとおっしゃっていたようなんですが、

知事 もう一回お願いします。

記者 ワクチンの使用について赤松大臣がだいぶ踏み込んだ発言をされたようなんですよ。優先順位として、防疫指針の中にあげてあるワクチン使用がまず第一段階。次の段階としてもう視野に入っているんでしょうか。

知事 あのですね、先ほど南日本新聞さんにも言いましたけれども、入っています。ワクチンも全頭殺処分も、強制屠畜、あるいはそれを複合してやるのか、数種類の判断がありますよね、みなさんもご存知だと思います。一歩踏み込んだって言うのはそういうことですよ。だけどそれをどのタイミングで、どういう風な地元の皆さんの理解を得ながら、予算措置をしながら、もしトラブった時の法的措置はどうするのか、裁判訴訟になった時はどうするのか、そういうところをきちっと詰めないと前には進めないんですね。見切り発車は出来ないんですよ。それをずっと検討しているわけですよ。でもこれは判断ですね。地元の農家の、発生農家の、あるいは処分される方々の、健康な牛や豚を殺処分しなければいけない、その気持ちを考えた時に、そうそう軽々には出来ないんですよ。

記者 軽々には出来ないことが分かっているから、我々はどういう風に国が考え、県が考えているのかを、

知事 だからそれを検討しているんです!だからそれを話し合っているんです!毎日!寝ずに!それをですね、検討しているんだとか、甘かったとか、処理が、防疫対策がどうのこうのとか、我々は一生懸命やっているんですよ、我々は!地元の方たちも一生懸命やっているんです!以上です!帰ります!(席を立つ)

記者 (さまざまな記者の声) 知事、そういうことではないと思うんです。

知事 (座りなおして)喧嘩売っているのはそっちじゃないですか。そうですよ、それを詰めているんですよ、一生懸命!

記者 お伺いしたかったのは、今分かりましたけれども、どのような検討をして、それがどういうタイミングで、いつ判断なさるのかということを知りたかったんですよ。

知事 軽々にものを言えますか?じゃあ。私がずっとそれを言わなかったのは、言及してこなかったのは、現場の、発生農家とか、農家さんたちの気持ちを分かるからですよ。軽軽に全頭処分って言ったらみんなパニックになりますよ。だからそれは、最後まで言っちゃいけないことなんです。私はそう理解しているんですよ。 

記者 ただ知事自身がそうおっしゃったように、昨日国のチームがこちらにいらっしゃいましたし、軽々に言えないんだけれども、県民の多くがそのタイミングやスケジュールをどういう風に進めていくんだろうということが、私は最低限知りたいと。

知事 ですから非常事態宣言で皆さんにご認識をいただくというのがですね、こういう状態なんだということをですね、発生地域外の方たちにも、あるいは一般の方たちにも、分かっていただいて、たいへんなことなんだなと、そうしたら一番最善な方法はどういうことなのかなと、これ以上の拡大を防ぐためにですね、それを皆さんの意見を聞きながら、最終的には私が判断しなきゃいけないわけです。政治判断ですよ。

記者 その時期は、昨日副大臣が言及したように、今週内というような考え方でよろしいんでしょうか?

知事 それは言及できませんけれども、地元のですね、何万軒もあるですね、県内の地域の同意を一軒ずつ取っていく、これをしなきゃいけないですね。でもどこまで同意をとるのか、ね、そういったことの難しさを考えれば、じゃあ全頭殺処分になったときに埋却地はどうするのか、人員はどうするのか、その一日や二日では出来ませんよ、ね、その時にどう繋留しておくのかとか、様々なことがある。だからそれをですね、こう考えながらやらなきゃいけないんです。ですからどのタイミングでというのは私はですね、現場の意見、あるいは国、市町村、関係団体、農協、JAさん含めて考えなきゃいけないと思っていますよ。ですからいついつっていうのは言えません。

以上


■以下が、NNN系列のニュースでオンエアされた映像を(ナレーションともども)おこしたもの。
http://bit.ly/cI7Ygh

知事がブチ切れて退席しようと印象が強いニュース構成になっていますが、さきに上記の全文を読んでおくと、その「背景」と「文脈」がわかります。

丸岡さん(アナウンサー) 対応に追われる宮崎県の東国原知事は、カメラの前で苛立ちを見せました。

ナレーション 今日、口蹄疫対策は新たな局面を迎えました。

知事 このままでは本県畜産が壊滅することは もちろん 隣県 九州 全国にも 感染拡大を否定できない状況。 そのためここに非常事態宣言を発令

ナレーション 東国原知事が宮崎県に非常事態を宣言したのです。先月二十日に津農町で、一例目の感染が確認された口蹄疫。当初は三つの市と町で感染が相次いで確認されましたが、おととい、種牛を管理する施設がある高鍋町で感染の疑いを確認。さらに、今日は初めて新富町にまで感染が飛び火したため、非常事態宣言に踏み切ったのです。県は、感染発生地域では、畜産農家以外でも外出を極力控えることや、イベントなどの延期、消毒の徹底を呼びかけました。しかし、法的な強制力は無く、自主判断に任せるとしました。

知事 (県民に)自主防衛 自衛態勢をとってほしいとの呼びかけ
   今回のレベルは「お願い」です

ナレーション 宮崎県内で拡大し続ける口蹄疫の感染。きょう、新たに十五軒の感染の疑いが確認されたことで、殺処分の対象となる牛や豚は、3万頭あまり増え、11万4,177頭となりました。県や畜産農家がもっとも恐れているのは、県内の9割の雌牛に精子を提供している、繁殖用の6頭の種牛への感染です。県によりますと、これまでの検査結果は陰性。きょうも口蹄疫の症状は見られず、元気だということです。宮崎牛ブランドの壊滅を防ぐため、県は引き続き、避難先の施設に通じる道を封鎖するなど、徹底した管理をつづけています。感染拡大についてこの人は、

記者 政府や県の対応に問題点は?

首相 それに対してはそれなりの
   一定の部分はあると思います

ナレーション 政府や県の対応に問題があったことを認めたのです。しかし農水大臣は、

大臣 初動が遅れたとか
   やるべき事をやっていないとか
   私は「ない」と思っている

ナレーション 発生直後から、薬剤散布や殺処分などを行っているとして、問題はないとしたのです。感染拡大を巡っては、新たな事実も発覚しました。一例目が確認される三週間前の、3月31日に、都農町の農場で水牛が発熱や下痢を発症。口蹄疫の症状がなかったため、県は口蹄疫と判断しませんでした。しかし、一例目の確認後に検査したところ、口蹄疫だったことが判明したのです。

記者 3月末に県が国に通報していれば
   これほど広がらなかった?

知事 防疫チームがその辺について きちんと分析 調査していますので 所見を待って判断したい

ナレーション そして、口蹄疫問題で非常事態が宣言された宮崎県。今後の対策をどうするのか、知事に質問が飛びました。

記者 今の防疫方法を続けるか ワクチンか、強制処分か検討されてますか?

知事 検討しています 

記者 どうされますか?

知事 まだわかりません

記者 県が どう考え…

知事 だから検討しているんです!
   話し合っているんです 一生懸命! 毎日!寝ずに!我々は一生懸命やっているんです 我々は!
   地元の方たちも一生懸命やっているんです
   以上です 帰ります!

ナレーション 苛立ちを見せ、一度は席を立ち上がりました。

知事 ケンカ売ってるのはそっちじゃないですか!

記者 売っていないですよ

知事 本当ですか!?

記者 防疫をどうしようかと…

知事 そうですよ それをやってるんですよ!つめているんですよ 一生懸命

ナレーション 今後の対策については、国と協議するとした東国原知事。きょう、宮崎県では、政府の対策チームが本格的に動き出しました。農水省では感染拡大を防止するため、ワクチンや殺処分の対象拡大など、新たな防疫対策が必要か、などが検討されています。

トピックス

ランキング

  1. 1

    アビガン承認煽る声に医師が苦言

    中村ゆきつぐ

  2. 2

    賭け麻雀苦言の労連トップが朝日

    和田政宗

  3. 3

    外国人選手が逮捕 試合なく薬物

    阿曽山大噴火

  4. 4

    安倍首相の言葉と行動大きく乖離

    畠山和也

  5. 5

    羽田で4人感染 ブラジルから到着

    ABEMA TIMES

  6. 6

    布マスクは金の無駄 飛沫防げず

    諌山裕

  7. 7

    森法相の国会答弁ねじ曲げに呆れ

    大串博志

  8. 8

    誹謗中傷の規制急ぐ政治家を危惧

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  9. 9

    処分軽い黒川氏 裏に記者クラブ

    田中龍作

  10. 10

    アベノマスクが唯一果たした役割

    田嶋要

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。