記事

「国旗、国歌を否定するなら、公務員を辞めろ!職務命令に従えないなら公務員を辞めろ!」という時の心理

表題のような暴論を国旗国歌強制論者はよく口にします。
一体かれらは公務員をどういう存在だと思っているのでしょうか?
あたかも公務員とは国家の命令通りに動かねばならない国家の下僕奴隷のような存在だと決めつけているような節があります。

しかしこれは歪んだ思い込みだと言わざるを得ません。
本来公務員とは「全体の奉仕者(憲法15条)」です。これは「国民全体の奉仕者」と言う意味で、 公務員がお仕えすべきなのはお上・国家ではなく国民なのです。
即ち、公務員は憲法に忠実に従い、国民のために職務を遂行する存在なのであって、国家のために内心の自由まで差し出して国家に滅私奉公する存在ではありません。
国旗国歌強制論者の公務員観を聞いていると、どうもこの根本的認識が間違ってるように思うのです。

では何故彼らはそんなに公務員を国家の奴隷扱いしたいのでしょうか?
話を聞いていると、公務員が内心の自由までがんじがらめにされ自由を剥奪されるのを見るのが実は楽しいのでは?と疑いたくなるときがあります。
「公務員に思想良心の自由なんかない!職務命令に従え!嫌ならやめろ!と声高に罵声を浴びせる時、「おまえらに自由なんかないんだ!ざまあみろ!」というイジメの心理も存在するのではないでしょうか。

前の記事で引用したツイログで橋下氏は
「身分保障の下で組織決定を無視する公務員は、公務員を辞めるべき」
「強力な身分保障の悪弊だね。」
「身分保障を盾に、職務命令に堂々と反するなんてあり得ない。公務員にそんな特権はない。」
「なぜ、職務命令に堂々と違反できるのか。それは絶対にクビにならないとタカを括っているからだ。自分の首をかけて、職務命令に背くのか。信念と言うならそこまで覚悟をしろ。」
とツイートしていました。
しかしこの攻撃はいささか的外れ感が否めません。
不起立者に対して既にたくさんの処分が下ってきた今、「身分保障があるから大丈夫」なんて安心して起立命令に反抗する教員なんているわけありません。第一、身分保障があるから命令に従わないのではなく、自分の教師としての良心を守るためにそれこそ処分覚悟で不起立を実行しているのです。
ですから橋下氏のこのツイートは、公務員は身分保障、給与保障された甘やかされた存在だ、民間に身分保障なんかないんだ、と公務員への憎悪をあおり、それを君が代不起立教員への憎悪に利用しているように思えます。

つまり、君が代問題で「命令を聞けないなら公務員やめろ」と攻撃するのは一種のルサンチマンであり、小泉時代から続いている「公務員叩き」の延長という側面もあると思うのです。

「公務員叩き」は明らかにスケープゴートですし、「社会保障・福祉に、やっかみ妬みがついてまわる社会」というエントリーに書いた日本人のメンタリティに相通じるものだと思います。
未だ日本人の間で根強く浸透している自己責任論や、冷徹な生活保護受給者バッシングなど、人権意識、権利意識に関わる諸問題はこういう日本人のメンタリティという地下茎で皆つながっており、日の丸君が代問題で不起立の教員(公務員)に対する攻撃も、やはりこの地下茎で繋がってる部分があるのだと感じます。

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。