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ベネッセの戦略は「ファスト教育」なんだろうか?

ここしばらく家で仕事をしている日が多いので、昼や夕方は料理をつくったりしながらテレビを見ているんだけど、何が目立つってベネッセのCMが多いこと。この時間帯にテレビ見ている社会人は少ないのだろうけど、ホントに多い。子どもとその親は相当にCMのシャワーを浴びているんだろう。

ベネッセの個人情報流出が発覚したのが、昨年の7月。11月頃から「人は一生育つ」というメッセージの企業広告をスタートさせた。

ただ、この表現はちょっと「高いところ」からの物言いでもある。あの事件から間もないこともあって、「ほほう、では御社はどう成長されるのですか」と突っ込んでみたくなるような感じもしたんだけど。

で、ここに来ていろいろと出てきた。

コンビニでプリペイドカードを販売して、誰でもすぐに参加できる「BenePa」は顧客情報の登録なしというまったく新しいシステムで話題になった。

で、ここに来て進研ゼミのデジサプリというCMがガンガン増えてきた。これはipad対応のようなんだけど、一方でチャレンジパッドという専用タブレットの無料キャンペーンもある。一方で、少し前から本田圭祐も登場している。

後から後から、どんどん手を打っているのはわかるんだけど、全体としてどこに行くのか?というのがいま一つわからないなあ、と思いつつ、この感じ何かに似てるなあ、とずっと気になっていた。

で、ふと思ったんだけど、どこかマクドナルドとかのファストフードに似ていないか?

いや、社長がそっちから来たからとかじゃないとは思うんだけど、ファストフードの方法はある意味一貫性がないことを強みにしてきた。コーヒーを100円に、どころかある時期はタダにしたこともあったし、その一方で高価格のハンバーガーを売ったり、オペレーションを変えたりと、とにかくトライしてみることが大切なのはよくわかる。

そして、ファストフードの客は匿名性が高い。腹が空いた時に食べたいものを食べる。その日の気分で、行きたい店に行く。ケータイクーポンとかあるけど、刹那的な関係が基本の「点」の関係だ。

これはベネッセのような教育ビジネスとはまったく逆だ。「人は一生育つ」のだからこそ、その人の「線」を共有して伴走する。そして、教育以外の「面」に広げて老人ホームなどにも進出してきた。

そういう意味では今の取り組みは「ファスト教育」という試みに思える。そして、ライバルも変化する。「受験サプリ」で成果を上げたリクルートは小中学生向けに「勉強サプリ」というサービスのCMを始めていて、夕方のテレビとか見ていると相当の大混戦だ。

人口推移のグラフを見てもらえればわかるように。これからの教育市場は一段と厳しくなっていく。デジタルデバイスの普及で「ファスト教育」的な試みは、どんどん増えていくだろう。一方でZ会の東大個別指導教室のような方向性も注目されてる。

それにしても「受験サプリ」が先行する中で、「デジサプリ」とは、思い切り正面からぶつけてきたなぁと思ったんだけど、この辺もファストフードの商品ネーミングと似ているのかもしれない。

いずれにせよ、2015年は、教育ビジネスの大転換点だったなあ、という年になるんじゃないかと思う。

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