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- 2010年12月22日 17:00
国連への個人通報制度の1日も早い批准を
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まずは中日新聞のこちらの記事を抜粋(webにはありません)
【特報】国連への人権救済要求権…先進国みな批准民主党は自民党同様、個人通報制度の批准は腰が重く気が進まないようです。
個人通報制度 日本だけまだ
(中日新聞2010年12月15日朝刊)
(引用開始)
日本の人権水準は、先進国の中で決して高いとは言えない。その一つが国際連合への個人通報制度の批准だ。自国内で人権侵害の回復が行われない場合でも、個人が国連の自由権規約委員会に直接救済を求めることができる制度で、先進主要国で批准していないのは、日本だけだ。
昨年、政権を奪取した民主党は、この改善をマニフェストに掲げた。だが1年余りを経た今、迷走の危機にある。何故なのか。
(略)
世界人権宣言の理想を実現するために必要な国連規約の中で一番基本になるのが、市民的・政治的権利を定めた「自由権規約」。この実効性を担保するのが個人通報制度だ。裁判などあらゆる手立てを国内で尽くしても権利が回復されない場合、国連の自由権規約委員会に、直接救済を求めることができる。各国で人権が本当に守られているかを監視するのが目的だ。
日本は1979年に規約本体は批准したが、選択議定書は拒否し続けてきた。自民党政権の歴代法相らは「」司法権の独立に問題が生じる恐れがある」と懸念を繰り返し表明してきた。「国連に訴えを起こされると、日本の裁判所に悪影響が及びかねない」というわけだ。
12月現在で113カ国が議定書を批准済み。主要8カ国(G8)のうち、個人通報制度を全く利用できないのは日本だけだ。
委員会の見解に拘束力はなく、あくまでも勧告にとどまる。最高裁の判決が取り消されるわけでもない。個人通報制度と日本の司法制度は十分両立するというのが民主党の見方だった。人権問題に後ろ向きな自民党の姿勢をあぶり出す政治的な狙いもあって、千葉氏らの主導でマニフェストに盛り込まれたわけだ。
ところが民主党政権になっても、いまだに具体化する気配はない。
(略)
代用監獄や密室取り調べ 国内にもある「侵害」
30年間も個人通報制度が使えないまま放置されているのは何故か。
日本に「人権侵害」がないわけではない。日本政府も国連に定期的に報告書を提出しているが、審査する自由権規約委員会から細かく“イエローカード”を受けている。
(略)
女性管理職の少なさやDV被害者支援の不十分さに始まり、死刑確定者の待遇、密室の取り調べ、代用監獄問題、従軍慰安婦問題、外国人研修生の保護に非嫡出子の差別の撤廃ーと具体的な改善を求める勧告が延々続く。
この審査でも個人通報制度の批准を検討すべきだと勧告されている。
06年まで20年間、国連の自由権規約委員を務めた安藤仁介・京都大名誉教授は「はっきりとした理由もなく、批准していないのは日本だけ。何かを言うような委員はいないが、ずっと恥ずかしい思いをしていた」と振り返る。
(略)
日本では個人通報制度さえ実現していない理由について、安藤氏は「法務局と検察当局の人権擁護についての自信のなさからではないか。いつまでも取調の可視化が進まないのも、同じ理由としか思えない。」と見る。
(略)
もちろん個人通報制度は人権救済の万能薬ではない。東沢弁護士は「人権の実現に複数の手立てがあるほうがずっといい。裁判所の判決だけではなく、法律を作ったり、行政の運用を変えることで救済できることもある」と指摘。その上で「別の見方が示されることで、行政や立法機関が将来の事件を考えるきっかけになる。より豊かな社会につながります」と強調した。
(引用ここまで)



