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アップルは電気自動車のイノベーションを生み出せるのか興味津々

アップルが電気自動車に挑み、2020年の生産開始をめざしているというニュースがあちらこちらで流れています。電気自動車向けのリチウムイオンバッテリー製造メーカーA123 Systemsから技術者を引きぬいたことが違法にあたると提訴騒ぎまで起こっていたり、Tesla Motorsからも60名がアップルに移籍しているといったこともあって、かなりアップルは本気だという感じでしょうか。

アップルの電気自動車計画、2020年に生産開始か EV関連企業からエンジニアら多数引き抜き:JBpress(日本ビジネスプレス)

あと5年後に生産を開始すると聞くと本当に可能かと疑ってしまいますが、2003年に設立されたTesla Motorsが、その5年後に第一号の「ロードスター」の生産をスタートさせているので、かならずしも不可能とはいえないのでしょう。

自動車の世界も、さまざまなセンサー技術を生かした自動制御、補助制御、また通信によって情報化がどんどん進んでいくのでしょうが、そこに向かっていく自動車にアップルが食い込もうというのはふたつの目的が考えられます。

ひとつは独自の車そのものを開発し、iCarを売るということでしょうし、もうひとつは自動車の情報システムの標準OSを握るということでしょう。さてアップルは、いずれを狙っているのでしょうか。

これまでのアップルのマーケティング・スタイルから見れば、ハード、OS、さらに、ショップ、コンテンツ販売のプラットフォームを垂直統合して、顧客を囲い込んでいくということなので、やはり自ら自動車を開発し、売り出すということになりそうです。

しかし、自動車の場合は、モノがつくれるというだけでなく、メンテナンスができることも必須条件になってきます。そのハードルの高さはスマートフォンやタブレット、またPCとは比べものになりません。

Tesla Motorsがリチウムイオン電池の炎上問題で、普通ならリコールで部品交換するところを、通信を利用し、ソフトを書き換えことで対応したといったメンテナンスのありかたを革新する余地もあるのかもしれません。しかし、そればかりで済ませるというものではないでしょう。たとえばブレーキシステムに問題が起こった場合に、どう対処するかです。スマートフォンのように、車ごと新品と取り替えるということはできないでしょう。それをアップルがどう考えているのかが気になるところです。

テスラ社の見事過ぎる常識破りのアフターサービス

もうひとつ興味がひくのは、もし本気でアップルが電気自動車を開発から販売までをやるとすれば、どんな目的の自動車にするのかです。Tesla Motorsがビジネスとしても成功させたモデルSのような高級カーではなく、もっとかわいい小型のタウンカーなのかもしれません。ただ、ガソリン価格の低下は電気自動車にとってはかなり向かい風になってきます。そんな向かい風を吹き飛ばす魅力づくりができるのでしょうか。

Tesla Motorsも、PayPal社の前身であるX.com社を設立した、言ってみれば門外漢のイーロン・マスクCEOがリーダーだったから、既存の自動車メーカーとは違う発想ができたとも言えるのでしょうし、またアップルが自動車に参入することでまた新しい切り口がでてくればと思います。

しかし、そもそもなんのためにアップルが電気自動車をつくろうというのかが気になります。確かに資本力も抜群です。しかも電気自動車はまだ市場が黎明期にあって、まだまだ参入チャンスが残されています。しかしそれらはなぜアップルが取り組まなけれなならないのかの理由の核心にはなりません。さてスティーブ・ジョブズのいないアップルに、魅力的な新しいコンセプトをもった電気自動車が本当に開発できるのでしょうか。

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