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住民投票で自衛隊配備が認められたことが本当に良いことか?

昨日、衝撃的なニュースが飛び込んできました。

「陸自配備、賛成が過半数 与那国町住民投票」
日本最西端の与那国島(沖縄県与那国町)への陸上自衛隊「沿岸監視隊」配備の賛否を問う住民投票が22日行われ、賛成票が過半数を占めた。
http://www.sankei.com/politics/news/150222/plt1502220013-n1.html

与那国島は、昨年衆議院議員として安全保障委員会の視察で訪れましたが、晴れた日には台湾も視界に入る、まさに要衝の地。

これから対中国を意識した安全保障環境を整えていかなければならない中で、日本最西端の地である与那国島の位置づけはここ数年で今まで以上に重要になって参りました。その意味でも、ここに情報収集を主たる目的として陸上自衛隊を配備することについて、自分は賛成の立場です。

そういう意味では、陸上自衛隊を配備するという計画について今回住民投票で賛成の結果となったことは良かったのではないかという意見もあろうかと思います。

しかし、この住民投票には大きく二つの問題があります。

一つは、住民投票の主体です。今回は未成年者(中学生)や永住外国人にも投票権が認められました。

中学生から投票できるというのは外国の例にもほとんどありません。私も選挙権年齢の引き下げには賛成していますので、ちょっと過激に過ぎるかもしれませんが、何とか理解することはできないでもありません。

しかし、永住外国人にまで投票を認めるのは明らかに問題です。
一般的に外国人の地方参政権を認めるかという問題がありますが、何か将来問題が起きても国外に戻ることができる人たちに参政権を認めるべきではありません。本当に選挙権を行使したいのであれば、日本国籍を取るべきだし、それくらいの覚悟をもって頂きたいと思います。

しかも、安全保障の在り方という極めて日本国の主権に関する問題について、外国人に、日本国籍を保有する方に交じって投票させるべきかというと、断じて否と申し上げたいと思います。

そしてもう一つは、今回の住民投票のテーマです。今回のテーマは陸上自衛隊の配備という、日本の安全保障に関する極めて日本国の在り方そのものに関する問題です。この問題について、その地域の住民投票という形で賛否を問うことが適切とは思えません。

たとえば沖縄だけに基地負担を負わせることが適切か否かという議論は当然ありますが、このような問題こそ国全体で議論を行うべきです。今までも国会で沖縄県選出の議員を中心に様々な声を国会で挙げられており、まだまだ不十分という指摘がなされるかもしれませんが、有意義な議論ができているように思います。

しかし、繰り返しになりますが、安全保障は国全体の問題です。国全体の意見と離れて、その地域だけの意見で賛成反対ということを決められるべきものでは決してありません。

与那国で仮に反対多数となったときにどうするつもりだったのか。住民がそういう意見を出す中で、「国益」のために堂々とそういう意見を無視するべきものなのか。やはり何らかの意見が出た以上はその意見を尊重すべきだろうと思いますし、民意を最初から無視するような行為を一般化することは、政治不信を一層高めることになろうかと思います。


最近、住民投票・国民投票がブームです。

先日も所沢市で、中学校にエアコンを設置するべきか否かということで住民投票が行われました。http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/02/16/01.html

大阪都構想を巡って5月に住民投票が行われる予定となっています。

国会でも、直接民主制を掲げて党員の投票を直接国会での投票行動に反映させる「日本を元気にする会」が結成されました。

加えて、憲法改正が行われる際には憲法改正国民投票が行われることになります。

それでもやはり住民投票にふさわしいテーマ、国民投票にふさわしいテーマはやはり自ずとあろうかと思います。

「間接民主制」というものに対するアンチテーゼとして、今後ますます住民投票・国民投票が脚光を浴びていく中で、これら住民投票・国民投票をどう位置付けていくか、今後議論がされていくことになります。だからこそ、都合の良い結果だけをつまみ食いするような議論は避けるべきです。

その観点からも、陸上自衛隊の配備を認めるという、ある意味自分の考えと同じ結果となったからといって、やはり今回の「住民投票」は行うべきではなかったし、国政の決定に何らの影響を与えるべきではないという意見を貫いて参りたいと思います。


前衆議院議員 三谷英弘

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