>ネットで検索、「業務用のカレーにジャガイモ入りのものが少なく、家庭用でジャガイモが入るようになったのは、基本的には日本だけで、しかも、1900年前後くらいから」と報告している。
勝間和代「じゃがいもを入れない方がカレーは美味しい。入れるの日本だけ」
http://www.j-cast.com/tv/2015/02/18228195.html
偏見かもしれないけど、この人があまり味覚にこだわるようには思えないのですが。
それはさておき、ジャガイモをカレーに入れるのは日本だけというのは間違いです。
インドでも英国でも、UAEでも、フランスでも、南アフリカでもジャガイの入りのカレーは作っています。昔ロンドンに住んでいたころに近くにグルカ料理の店があって、ここでもジャガイモ入りのカレーを出しておりました。
仮に本場インド(あるいはパキスタンなど)は昔はやらなかったかもしれませんが、ジャガイモという美味しくて栄養があって安くて便利な食材を使ってみたくなるのは人情でしょう。トルコ料理だってトマトは欠かせない食材ですが、当然昔は存在していませんでした。
また我が国でも肉じゃがという料理があります。オリジンが外国の食材を取り込むことは世界的に行なわれております。であればカレーにジャガイモもあるのでは、と思うのが普通でしょう。
そのような想像力が勝間氏には欠けているのでしょう。
また日本にあるインド人が経営しているインド料理の店に入ればジャガイモ入りのカレーを出す店は多々あることがわかります。であればそれが日本のインド料理店だけのものか、それともインドやパキスタンでも行なわれているのではないかと疑問を持つのが普通でしょう。
勝間氏は内外でインド料理のレストランに入ったことがないのでしょう。彼女が普段どういう食生活を送られているのか大変気になります。
別に喰い物のことをあれこれ知っていることが偉いとは申しませんが、外国人と商売する人間であれば、ビジネスでも食事の話はあれこれ役に立ちます。食事中は政治と宗教の話はしないという約束事がありますが、喰い物の話は一番ポピュラーなトピックです。
つまり国際的な仕事をするビジネスパーソンであれば、ある程度食に関して知識を持っていたほうが有利です。
例えばトマトやジャガイモのなかった時代のヨーロッパの食生活の話などすると結構盛り上がったりします。
また英国人に君らは昔は緑茶を飲んでいたよね、という話をすると大抵の英国人はびっくりします。そこから紅茶やコーヒーの話になるとこれまたもりあがります。また相手の国の文化を知っているということで、一目置かれたりします。少なくともある程度の教養のありそうなやつだと思ってくれます(実際は別でもですが)。ビジネスでは相手に認められ、できれば精神的優位にたつことが肝要で、雑学的な食や歴史、科学などの知識は結構役に立つものです。中でも食の話は一番身近な話ですからツカミとしては便利です。
ハンバーガー、日本式カレー、ラーメン、牛丼とかばかり食べて、あまり食事に無頓着な人は、あまり仕事で成功も、出世はしないでしょう。
勝間氏はご自分の知らないことをチラッとネットで調べただけで、「日本だけです!」と断言しちゃったわけですが、情報のプロにしてはネットの検索能力が低いのではないでしょうか。
少なくとも、このトピックは勝間氏が食文化に明るくなく、想像力・類推力に欠け、またネットの検索能力もアレじゃないかと自己宣伝したようなものになっております。
ご本業の方では、子分の上念司氏とともに「インフレになって物価さえ上がれば景気が良くなる。」とご主張されているリフレ派のようですが、これもジャガイモ入りカレーと同じようなレベルでのご主張じゃないでしょうかね?
上念氏ともども人おふたりとも主張は、意見は聞かず、唯我独尊的なものが多いように思えます。上念氏の場合さらに相手を論破してやったとか、子供っぽいところがあって残念です。
ああ、カレーとジャガイモから見えてくる真実もあるようです。
参考までに。
記事
- 2015年02月20日 14:14