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無戸籍者1万人のリアル(元無戸籍児は直近10年だけでも約3万人)〜数の根拠についてお応えします

http://blogos.com/outline/106017/

先日、NPO法人ISSOでお話しさせていただいた「無戸籍問題」について、ジャーナリストでJapan In-depth編集長の安倍宏行さんが記事にして下さった。

それがBLOGOSに掲載されていたのだが、タイトルが「最大で1万人」となっていた。

私の話の中でも、安倍さんの記事の中でも「少なくとも」しているのだが、「最大で」としたのは、それだけこの数字はインパクトがあるということなのだろう。

意見を読むと「数字の根拠を示せ」(=適当なことは言うな)というのがあり、いつも言っていることなので重複となるが以降、説明したい。

実は、無戸籍者数については法務省の行っている調査はかなり曖昧なのだ。

たぶん多くの国民は、まさかお役所の示している数字の方が実態を表していないなんて思わないと思うが。私もずっとそう思っていたから理解は出来る。

具体的に言おう。

法務省は今年1月発表で「トータル533人」というのが出しているが、何しろ自治体の回答率16%(おいおい)

無戸籍で住民票を取っている数は「毎年」それを上回る600〜700件だし

そもそも誕生1年未満の無戸籍者約3000人は「その後解決がつく可能性が高いと推定」してこの集計ではカウントしていない。

・・といいつつ、自治体によっては入れていたりするそうな・・どっちやねんっ!

ことほどさように、集計の仕方も含めて、本当によくわからない統計なのだ。

それを法務省に言うと「出生届を出すまでの2週間は、誰でも無戸籍なので、無戸籍者を正確に計ろうとすると出生者数だけの無戸籍者がいるとなってしまいます」などという、驚きの「へ理屈」が帰って来たりするのである(笑)

この調査が始まってから無戸籍者とともに窓口行ったが、名前も何も聞かれず、スルーされたというのは前に書いた通りだ。

「無戸籍者は少なくとも1万人いると推定される」としている数字の根拠だが、これは司法統計をもとにしている。

つまり無戸籍を解消するには調停・裁判と言う裁判所での手続きが必ず必要になるのだが、それにも関わらず調停・裁判の不成立・取り下げに至っているケースについては正確な父親欄を記載する為の最終の望みも断たれ、つまりは無戸籍が固定化が予想されるのだ。

何度も書いているが、無戸籍問題は病院出産が自宅出産数を上回る昭和40年から顕著に現れてくる現象である。それまでは「誕生日をずらす」という古典的かつ簡単な方法で無戸籍となるのを回避して来た。

なので、本来は昭和40年以降の年月=50年分を掛け合わせないと正確なものは出てこないと思われるが、とりあえず不成立・取り下げの500件と「直近20年」を掛け合わせた数字=1万人と推定している。

が。私たちのところに相談に来るケースはこの裁判手続きが出来ていない場合がほとんどだ。彼等を把握するのは実際には不可能で、つまりはこの1万人+αなのである。

誰もがにわかに信じがたい数字だろう。

しかし、次にあげる数字を聞けば、納得せざるを得ないと思うのではないか。

それは「元無戸籍児」数だ。それこそ父子関係の調停・裁判を行っている毎年約2700〜3000人のほとんどは出生届提出前に行っていると推測すると、この国で一時的にも無戸籍となった経験のある者の数は、この10年だけでも約3万人いるのだ。

20年では6万人、30年では9万人・・にわかに信じがたい事実だが、これは動かしがたい確かな数字なのである。

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