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今国会の政府提出予定法案達 ー各論編①ー

 週明け2月16日月曜日、安倍総理の政府四演説に対する代表質問第一弾が行われた。野党側で論壇に立ったのは、民主党の岡田新代表と維新の党の江田代表。党首の代表質問としては歯切れが悪く、「既得権と闘う改革政党」などと昔のみんなの党や現在の維新の党の政策をまるで「パクる」かのような発言が目立った岡田新代表。勢いもあり流れも論点も明確であった江田代表。まるで両党の現状を如実に表しているかのようであった。

 もっとも、「実のある改革」と「身を切る改革」を中心とした構成はいいのだが、中身が一般有権者には少々難しく分かりにくかったかもしれないところが、玉に傷か。

 さて、今後の国会で審議されることになる政府提出予定法案、気になったものを中心に以下で考察してみたい。

 今回は内閣官房関係。気になったのは、まず、地域再生法の改正案。地方創生関連の改正で、東京から地方へ本社機能等を移転させ地方での拠点を強化する場合に独立行政法人中小企業基盤整備機構が債務保証や設備投資減税といった税制上の優遇措置を新設するもの。ただ、こうした支援措置や優遇措置があるからといって企業がやすやすと地方に拠点を移すとは考えにくいだろう。政策の企画立案を行った者は、企業がなぜそこに拠点を置いているのか企業の立場に立って考えたことがあるのだろうか?

 次に、「内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律案」。正式名称は長いので分かりにくいかもしれないが、要は内閣官房と内閣府の機能、内閣府と各省との機能の見直し、仕切り直しをしようという法律案である。内閣官房には内閣官房副長官補付というものがある。これは昔は内閣内政審議室と外政審議室と呼ばれた組織であったが、平成13年の中央省庁等改革で改編された。そこに所管が決められない事務が持ち込まれ、そのままぶら下げられてきてしまった。また、内閣府はかつての総理府にどこの省の所管とするか決められないものがやたらと持ち込まれてきたことへの反省から、その轍は踏まないとされていた。しかし結局その轍にはまってしまった。(もっとも当時は内閣官房と総理府はほぼ一体だったので、別けて話す必要はないのだが、分かりやすくするため、あえて別々に論じている。)

 つまるところ、ぶれてしまってきたので、元の方向性に戻そうと言う話なのだが。問題は、内閣府から各省へ移管される事務。本当に各省に調整ができるのだろうか?総合調整という役割から、内閣府は一応各省より一段上という位置づけにはしてあるのだが。

 そしてもう一つ、安全保障法制の整備関連法案。(防衛省提出法案ではないことに注意されたい。)昨年7月1日閣議決定された「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」の内容を関係法令で手当するものである。関係法令の数は20以上という大改正である。我が国をとリまく環境の変化の中で、国防について真正面から議論をするという事自体は正しいと思う。しかし、問題は諸外国に振り回されたり利用されたりするのではなく、自ら考えて判断できる国防・安全保障の構築につながるものであるか、ということである。その観点から自衛隊の活動を枠にはめる。集団的とか個別的とか言う不毛な神学論争ではなく、我が国安全保障にとって何が必要なのかという観点から自衛権の行使の範囲を法律で定める。そうでなければ、ただ単に自衛隊を野放途に海外に派遣する仕組になってしまいかねない。

 さて、政府案への修正も含めた「実のある」質疑が野党に仕掛けられるか、注目されるところである。(次回に続く。)

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