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TBSの「やらせ」は重大な倫理違反! 民放連会長は自ら襟をただしてほしい!

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どうみても、これは「やらせ」でしょ?

1月28日放送の水トク!「激闘大家族スペシャル 17歳で産んだ我が娘が17歳でまさかの妊娠・・・」。

この番組を見た時に、率直にそう感じた。

それなのに、TBSの発表は「言い訳」ばかりで、素直に非を認めていない文章なのだ。

まるで自分たちはそれほど悪くない、といわんばかりだ。

去年、朝日新聞が吉田調書問題や従軍慰安婦報道の訂正について記者会見した時の幹部の対応にすごくよく似ている。

TBSが番組ホームページで報告した文章は、自分たちの”罪”をなるべく小さいものとして収めようとする「保身」「責任逃れ」の姿勢がにじみ出ている。

潔くないし、往生際が悪いし、去年の朝日新聞と一緒でカッコ悪い。

以下、実際の番組の内容を解説するが、TBSが番組ホームページに掲げた文章と読み比べていただきたい。

大事なところは★マークをつけたので、この記事が長いと感じた読者は★マークだけをたどってほしい。

まずはTBSの番組ホームページでの釈明文だ。

水トク!大家族スペシャルにおける不適切な演出について

1月28日放送の「水トク!激闘大家族スペシャル 17歳で産んだ我が娘が17歳でまさかの妊娠・・・」において、不適切な演出が2箇所ありました。

まず、「妊娠中の長女がバイクに乗って出かけ、母親からたしなめられるシーン」についてですが、これは長女の妊娠中に本当にあった出来事を、制作会社のスタッフが母親と長女に依頼して、出産後に、当時を思い出していただきながら撮影したものでした。その際に、妊娠中であることを表すため、お腹にタオルなどを入れて撮影しました。

次に、「祖父が一家を連れてスーパーマーケットに行き、希望するままに食料品などを買い、一家を支援するというシーン」ですが、これも、実際に月に2、3度、祖父との買い物があるという事実にそって、制作会社のスタッフが一家にお願いし撮影したものでした。その際、いつも使う店の撮影許可が下りなかったため、過去に行ったことのある別の店で撮影し、費用については番組側が負担しました。

いずれも、本来はテロップ表記などで「再現」であることを明らかにすべきでしたが、これをせずに放送しました。視聴者の皆様、取材に応じていただいた濱本家の皆様、関係者の皆様に心より深くお詫び申し上げます。

この番組は外部の制作会社に制作を委託したものですが、不適切な箇所をチェック出来ずに放送に至った責任を痛感しております。今後は二度とこうしたことが起きないよう、番組制作のチェック体制のあり方を見直し、再発防止に取り組んで参ります。

出典:TBS「水トク!」番組ホームページ

以上が全文だが、実際の番組と見比べてみると「不適切な演出」などという表現は問題をあまりにも小さく評価している。

筆者はテレビドキュメンタリーの制作現場で30年間働き、現在は大学でドキュメンタリーについて学生たちに教え、テレビ番組コンクールでもドキュメンタリーについて審査する立場にある。

つまり、現在もドキュメンタリーを「専門」にしている人間だ。

★その立場からみても、このTBSの番組は、悪質な「やらせ」であり、重大なテレビの倫理違反だと断言できる。

この番組はバツイチ同士で結婚した父と母の下に男女6人の子どもたちが暮らす大家族「濱本さん」を取材したドキュメンタリーだ。

そのうちの17歳の長女が妊娠してシングルマザーとして出産するまでの物語を軸に描いている。

実際に放送された番組を以下、ナレーションなどを中心に再現してみる。

【不適切なシーン その1 長女がバイクで出かける】

ナレ「秋晴れになったこの日の昼前。濱本家を訪ねてみると長女の**さん(長女の実名)が何やらお出かけの準備をしていました」

Q(ディレクターの声)「どこか出かけるの?」

長女「気分転換に」

ナレ「・・・と言い、妊娠8か月の妊婦さんとほど遠いメイクを始めた**さん」

ここまでメイクをする長女の映像が紹介される。

このあとで別室で洗濯物をたたむ母親の姿が映る。

ナレ「そんな娘を横目で見ながら、黙々と洗濯物をたたむお母さん。朝から一言も言葉をかけていません」

(立ち上がる長女)

(出かける長女をためいきをついて見つめる母親)

ナレ「何もいわずに**さんは出かけました」

(家族の部屋の窓から下を見下ろすカット。アパートの下でバイクにまたがる長女が見える。)

ナレ「しかもあろうことか妊婦であるにもかかわらずバイクにまたがって…」

この後で、心配する母親にインタビューしている。 

Q(ディレクターの声)「こういうのはしょちゅうですか?」

母親「言っても聞かないんで・・・」(この後で母親の長い話が続く)

しばらくすると、バイクで外出していた長女が部屋に戻って来る。

待ち抱えていたかのようにカメラは部屋に入って来る場面も撮影している。

その後で母親が長女に説教を始める。

「もういい加減、バイクに乗らないで歩いていかな・・・」「何かあってからでは遅いとよ・・・」(母親)

長女が部屋に戻ってきたカットでは妊娠してふくれあがったようにみえる「お腹」が強調されている。

これをTBSのHPは

「制作会社のスタッフが母親と長女に依頼して、出産後に、当時を思い出していただきながら撮影したものでした。その際に、妊娠中であることを表すため、お腹にタオルなどを入れて撮影しました」

と説明するが、この長いシーンは自分も17歳で妊娠して苦労した母親が同じく17歳で妊娠した娘の体調を気遣う番組のなかでは「核」になる大事な場面だ。

★前後の母親や長女のインタビューなどまで含めて考えると、これは制作者も撮影対象者もグルになって「芝居をしていた」ということになる。ドキュメンタリー番組の「核」がお芝居だったら、それはドキュメンタリーとして成立していない。

一番、大事にすべき「核」の部分にウソをまぎれこませる制作スタッフならば、それ以外が事実だという保障はどこにあるだろう。

そのほかのシーンも撮影対象と示し合わせた「ウソ」かもしれないと疑ってかかる必要がある。

TBSはHPに

「本来はテロップ表記などで「再現」であることを明らかにすべきでしたが、これをせずに放送しました」

と釈明している。

しかし実際にこの場面を見てみると「この場面は再現です」というようなテロップなどは出しようもないほど、あらゆるシーンが「取材当時に実際にカメラの前で起きた出来事」として作り込まれていることがわかる。

★TBSの釈明は、実際の番組制作では「できもしない空論」に過ぎない。

もうひとつ重大な点がある。

★この「やらせ」は、ドキュメンタリーの取材経験をある程度持った人間であれば、簡単に見抜くことができたということだ。

つまり、制作会社のディレクターが確信犯でやらせ行為を行なっていたとしても、TBSのプロデューサーら責任者が見抜けないままノーチェックで放送したのであれば、これらの人間の目は節穴であり、

★TBSは番組のコンプライアンス上に大きな欠陥を抱えている、と言わざるをえない。

なぜ、やらせがわかるかというと、

★これらが1カット1カット、カットが別々だからだ。

バイクで出かけるために長女が洗濯物を折り畳む作業をする母親の手前を横切るシーンなど、絶妙すぎるほど構図が計算されている。

通常のドキュメンタリーであれば1カットのままで被写体を追いかけて撮影するようなところまで、カットが別々になっている。

★「画づくり」が不自然なのだ。

長女が外出した後で再び部屋に戻ってきた場面もカメラマンは待ち受けたように撮影している。

こういう番組は1台のカメラで撮影するのが通常であることやバイクでの出発シーンなども「待ち受けたように」撮影していることを考えると、これはすべて、カメラマンと撮影スタッフの間に緊張感がなく、連絡を取りながらタイミングを打ち合わせて撮影したとしか思えない。

少なくとも、自分でドキュメンタリーを撮影したり、映像を編集したことがある人間なら、不自然さに気がつくはずだ。

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